■「地図にない滝」で釣る!
すぐ先で、二股になった流れ。(上流に向かって)左股は累々と重なった岩の隙間からわずかに水流が見える程度です。一方、右手からは涼しげなミストが漂っています。二段になった滝は落差およそ15〜20m。両岸は切り立った崖が両翼を広げていく手を阻んでいます。地形図ではちょうど屈曲し、等高線が狭まったノドの部分です。
それまでの細い流れとは裏腹に、勢いよく飛沫を上げながら水が流れ落ちています。どうも下流の流れと水量が合わないような気がします。きっとかなりの水が伏流しているのでしょう。
それほど広くないものの、滝壺もあります。そっと近寄りました。いかにも大物が入っていそうです。やさしく漂うミストのなかでの釣りは涼しく快適そのもの。浮かせて、そして沈めて。立ち位置も変え流し方もいろいろと試しましたが、まったく反応がありませんでした。そういえば、過去に訪れた際にも何も反応がなかったことを途中で思い出しました……。でも、この雰囲気でロッドを振りラインの先に漂うフライを眺めている時間こそが醍醐味なのかもしれません。
どう見ても魚留めになっていそうな滝ですが、その先にはどんな景色が待っているのでしょうか。ひょっとしたらイワナたちが息づいているかもしれません。いつか滝を越えてその先へ行ってみたいものです。