青空によく映える白い入道雲に今年も夏の訪れを感じるようになりつつあったのですが、梅雨前線は今年も忘れずにやってきましたね。筆者の住む長野県も梅雨入りしました。
県北西部、姫川水系の渓へフライフィシングに行ってきました。しばらく冷えていたせいでしょうか。まだ見頃のタニウツギの花が、色鮮やかに流れを彩っていました。
■まだ咲いていたの!? タニウツギが彩る渓
仕事はないですが早起きしてしまった朝、向かったのは姫川水系のとある渓です。入渓時の気温は15℃。あたりの山々の稜線は雲に覆われており肌寒さを感じます。いっぽう水温は12.6℃と意外なほど温かいです。前日の雨の影響で平水よりやや水量が多めですが、むしろ魚たちの活性は上がっているはずと意気込みます。
“笹濁り”よりも薄い程度ですが、わずかに濁りが混ざったような色合いの流れ。どんよりとした寒空を打ち消してくれるように、タニウツギが華やかなピンクの彩りを添えてくれていました。今年はもう見納めかと思っていただけに、ちょっと得した気分です。
足元の石の上にちらほらと見かける小さなカゲロウは、マエグロヒメフタオカゲロウのようです。そうだとしたら、他の渓では一か月以上前に見たのですが……。このあたりは寒い日が続いていたせいでしょうか。まずはドライフライを結んで釣りを始めました。先行者はいないはずですが、どうも反応が悪い……。
■冷たく吹き抜けてく風! イライラするのもまたフライフィッシング
スラックを入れて落としたフライは、流芯脇の反転流に乗りながらゆっくりと落ち込みに向かっていきます。と、水飛沫が上がりました。思った以上に手応えのある引き、抗いながら縦横無尽に走り回るイワナをなだめすかしながらネットイン。シャープな印象の透明感のある魚でした。
当日の天気予報はときおり晴れ間が覗く回復傾向。しかし昼にかけて風がどんどんと強まり、ついには雨混じりなってきました。それ自体は予想していたので、長袖のシャツの上からジャケットを羽織ってきたのですが、思った以上にじわじわと寒さが沁みてきます。
流れに沿って吹き抜けていく風は強く、自然なドリフトを妨げます。普段は“ガムを踏んづけてもイライラしない”精神で釣りに臨んでいるのですが、苦労してキャストしてもラインが風で引っ張られてフライにドラグがかかってしまう、その繰り返しにストレスが溜まっていきます。
ドライフライを諦めて重いビーズヘッドのストリーマーに結び変えました。堰堤下の深みに沈め、ストレス解消のスーパー早引き! すると、ひったくるような手応えとともにかかったのは太いイワナ。食いしん坊なのか、それとも縄張りの侵入者を撃退しようと思ったのでしょうか。