■どことなくアジアチックな仕上がりに

缶に残っていた油も残さずかけた

 かくのごとし。蒸らし終わったごはんに九条ネギと鶏肉をのせ、缶内にへばりついていた油も残さず上から垂らしたら缶成(完成)!

 全体から立ち昇るのは、どことなくアジアチックな匂いだ。もともとこのアヒージョ缶はガーリックの匂いが強くないから、ネギやタイ米の匂いが加わったことで、ちょっとカオマンガイっぽい匂いに近づいた。

 鶏肉は従来のやきとり缶よりもみずみずしさがあり、脂の匂いも牛や豚とは違う、鶏肉だけが持っている柔らかい甘さが感じられる。加熱したトマトの旨味も加わって、この炊き込みごはんは抜群にウマかった。他のアヒージョ缶でもぜひトライしてみていただきたい調理法である。

 今回学んだのは、アヒージョが缶詰にうってつけの加工法だったということ。やきとりアヒージョ缶にしても、その発売をホテイフーズから聞いたときに「やきとりは“焼き”がウリじゃん。なぜアヒージョにするのか?」と疑問を抱いたけれど、食べてみてそのおいしさに驚かされた。

 油で煮ることで、具のおいしさ(炭火焼きの風味さえも)が閉じ込められ、味が生き生きとしているのだ。きっと今後もさまざまな食材がアヒージョ缶となって登場してくると思う。楽しみであります!

 

●今回の缶詰情報

ホテイフーズ「やきとりアヒージョ 65g」

https://www.hoteifoods.co.jp/products/k1322/