昨年末に発売されたホテイフーズの新商品「やきとり 献立いろいろみそ味」が、まことに旨い。やきとり缶としては珍しいみそ味である。

 「ウマいウマい」と一気に食べてから、ふと「献立いろいろみそ」という名前が気になった。調べてみると、東海地方では有名な商品だとのこと。一体、どんなみそなのだろう?

◼️東海地方では知らない人がいないほどの人気

 ぼくは缶詰を通して食材や調味料を知ることが多く、とくに気になったものは入手して、料理に取り入れたりしている。

 「献立いろいろみそ」は名古屋で作られている調理みそ(みそだれ)だそうで、東海地方では知らない人がいないほどの人気らしい。ぼくの住む東京でもイオンで売っているというので、早速入手してキャンプ飯に応用してみた。

やきとり献立いろいろみそ味

 みその評価の前に、まずは缶詰の「やきとり 献立いろいろみそ味」がどんな商品なのかお伝えしたい。肉の缶詰というと、ポークランチョンミート(スパムなど)やコンビーフが定番だが、やきとりも肉類の缶詰のなかでは売上でトップ5に入る人気商品だ。

 主にホテイフーズを含めた5社(いなば食品、極洋、国分グループ本社、宝幸)が販売しているが、その味付けのバリエーションはほとんどがタレ味か塩味であり、みそ味は他にない。ゆえに、この献立いろいろみそ味というやきとり缶は、かなりの希少種なのであります。

■みそ煮込みうどんのような味

 ともかく試食!

 香りと味を最大限に味わうために、缶ごと湯せんして温めてから開缶した。鶏肉の合間に見える缶汁はユルユルとしており、特段にベトベトしていない。缶汁の色といい、ツヤといい、見た目は定番のタレ味と変わらない。

香ばしい焦げ目は炭火焼きの証

 しかし、食べてみると確かにみその味がする。それも「名古屋めし」でお馴染みの、コクがあるのに後味がすっきりしている「豆みそ」の味だ。それが炭火で焼かれた鶏肉の風味によく馴染んでいる。味の傾向としては、甘みと旨味の両方が強めなんだけど、クドくはない。まるで名古屋名物「みそ煮込みうどん」のような味で、箸が進んでしまう。

 やきとり缶をこんな味に仕立てたのが、「献立いろいろみそ」なわけだ。

■みそ味の万能調味料

粘度が低い(ゆるい)から料理に使いやすそう

 献立いろいろみそは、愛知県名古屋市にある老舗醸造会社「イチビキ」が製造している。愛知県といえば「豆みそ」の本場である。全国のみその約8割を占める「米みそ」と違い、大豆に塩と麹を合わせて長期熟成させる豆みそは、甘みが少なく塩味がまろやかで、若干の渋みを持っているのが特徴。そんな豆みそを主原料にして、米みそを混ぜ、カツオ節とコンブ、ゴマなどを加えて調合したのが献立いろいろみそである。言わば、みそ味の万能調味料だ。