僕は日帰り登山のときに、よくおむすびを作っていく。休憩で1つ食べ、昼で2つ食べるから、大抵3つだ。具材はもちろん缶詰! 肉でも魚でも、その日の気分で好きな具を選べるのが嬉しい。

 基本的には、どんな缶詰でもおむすびが作れるけど、ちょいとテクニックが必要なものもある。例えば、カニ缶は缶汁がウマいから、具材も汁もすべて使って炊き込みごはんを作り、それをおむすびにするのがベターであります。

 また、「缶詰は味が濃いはず」との思い込みから、おむすびの表面にまぶす塩を省略したくなるかもしれないが、それは間違い。缶詰に含まれる塩分量は意外と少なく、例えばやきとり缶は1缶あたり1.5g程度しかない。全体に味がついた炊き込みごはんは別にして、表面にしっかり塩をまぶした方が絶対に美味しい。

 ということで、今回はおむすびの具にしたら美味しい缶詰を3つ選び、それぞれの使い方のコツを紹介したい。どれもスーパーやコンビニで買える定番缶詰であります。

■コンビーフとたくあんを混ぜる

コンビーフとたくあんの缶詰 ※たくあん缶は参考として登場

 僕が好きなマンガに『シドニアの騎士』という作品がある。主人公がおむすびを食べるシーンがよく出てくるんだけど、一度、コンビーフおむすびが登場したことがある。レシピが書かれていないからどんな味かはわからないが、僕が作るコンビーフおむすびは、たくあんを混ぜるのがウリだ。

 たくあんはパック品で構わないが、缶詰のたくあんも出ているから参考に紹介したい。干し大根の生産量日本一を誇る宮崎県田野町に「道本食品」という漬け物メーカーがあり、自社製のたくあんを缶詰にしているのだ。

コンビーフ缶とたくあん缶の内観

 このたくあん缶には、干し大根を塩水に浸けて乳酸発酵させた、正真正銘のたくあんが詰まっている。スライス済みで便利だし、何より開けるまで匂いがもれないのが素晴らしい! これを細かく切ってコンビーフと混ぜるのだ。

 なお、コンビーフは明治屋「コンビーフ スマートカップ」をチョイスした。容器がプラスチック製なので軽く、フィルム状の中ブタをはがせば電子レンジで加熱も可能。コンビーフは加熱すると柔らかくなるので、混ぜるのがラクなんですぞ。