インドやパキスタンなどで食べられている「ビリヤニ」は、スパイスをふんだんに使った炊き込みごはんの一種だ。日本でもその味の虜になった人は多く、ハッシュタグ「#ビリヤニ沼」と共にSNSで拡散されている。その流れが缶詰業界にも波及し、ついに本格的なビリヤニ缶詰が誕生した。それが黒潮町缶詰製作所「土佐流ビリヤニ スパイシー&ゴロゴロ四万十鶏」(ライス入り)であります。
この缶詰には同社の独自技術が生かされており、とくに材料を重ねて仕込む手法は同社の必殺技とも言える。その驚きの技と味をじっくり紹介しよう。
■米はバスマティライスを使用
外観はエキゾチックなデザインで、品名の両側にいる象が嬉しそうに鼻を上げている様子が可愛い。フタを開けるとローリエの葉が1枚あり、その下にバスマティライスがぎっしり詰まっている。バスマティライスは長粒米の一種で、加熱後もパラパラした食感があり、ビリヤニには欠かせない品種だ。
ただ、そのバスマティライスにほとんど色が着いていないのがお分かりだろうか。
■伝統的な手法を再現
伝統的なビリヤニの作り方のひとつに、ライスとマサラ(カレーソース)を層状に重ねて蒸す調理法がある。この調理法だと、ライスはマサラに触れた部分だけがスパイスの色で染まるので、皿に盛りつけた時にライスがまだら状になるのが特徴だ(画像の専門店では、仕上げにターメリックを溶いた水をかけているので、その黄色い色も混ざっている)。
このビリヤニの缶詰も、缶の下部にマサラ、上部にライスと、層状に重ねて仕込んである。ゆえに、上面のライスに色が着いていないわけだ。
■固いライスは湯せんで戻す
さて、このビリヤニ缶は食べる前に15分間湯せんする必要がある。なかに入っているバスマティライスは加熱調理済みなのだが、米というのは種類を問わず、冷めて時間が経つと生米と同じくらい固くなるからだ。
湯せんの方法は、クッカーで湯を沸かしたら開缶前の缶を入れ、クッカーの底から沸き上がる泡が途切れない程度の火力で、15分間加熱する。