山の紅葉が盛りを過ぎ、地域によっては夜の気温が氷点下に下がってきた。こうなると恋しくなるのが焚き火であります。火の近くは暖かいし、ゆらめく炎を眺めているだけで時間が過ぎる。そして、熾火でのんびり料理をしている時間が、ぼくにとってはたまらなく楽しいのだ。

 そこで今回は、焚き火で温めたくなる缶詰を選んで勝手にランキングを作ってみた。選考基準は、あくまでも「火に似合う」という一点。スキレットなどに中身をあけ、火にかけた様子がカッコ良いかどうかという、漢(オトコ)目線の勝手なランキングであります。

■西部劇風の肉と豆の煮込み缶詰

カルディのチリコンカン缶。内容量220gでボリューミー

 トップバッターはカルディコーヒーファームの「メキシチョイス チリコンカン」だ。

 メキシコから輸入されている缶詰で、現地の発音だとチリコン“カルネ”になる。チリが唐辛子、カルネが肉を意味するから、ようするに肉の唐辛子煮込みなんだけど、本場のメキシコやアメリカではたいてい赤インゲン豆も一緒に煮込まれている。この缶詰も赤インゲン豆入りなので、小さなサイズのわりには食べ応えがある。

 これがなぜ焚き火に似合うかというと、西部劇のイメージがあるからだ。

■雰囲気の良さで暫定1位

濃厚なチリコンカンはパンなどと一緒にどうぞ

 中身をスキレットにあけて、火にかければこの通り。どうでしょう、西部劇でカウボーイたちが食べているような雰囲気が出ていませんか? 

 最初は寒さで固まっていたチリソースが次第に溶け、フチの近くがふつふつと沸騰してきたら食べ頃(もちろん冷たいままでも食べられる)。トーストしたパンといただくと、気分はジョン・ウェインかクリント・イーストウッドか(古い名前ですみません)。

 熱々になった上にシュレッドチーズをたっぷりのせて溶かしたり、切ったアボカドを加えたりと、アレンジもいろいろ考えられそうだ。でも大事なのは、“火にかけるだけで雰囲気が良い”ということ。このチリコンカン缶は、その点で文句ナシ。暫定1位としておこう。