「キャンプには煮込み料理が似合う」というのが僕の持論だ。焚き火にかけた鍋がくつくつと音を立て、煙とともに食欲をそそる匂いが漂ってくる。そんな情景こそ、僕の理想のキャンプであります。
ホールトマト缶とベーコンを鍋にブチ込んで、ひたすら煮るだけでも美味しいんだけど、たまには贅沢もしてみたい。例えば、フランスのマルセイユの名物料理「ブイヤベース」なんてものを食べてみたい。世界三大スープのひとつとも言われているから、さぞ美味しいことだろう。
で、話が面白いのはここから。そのマルセイユの名物料理が、なんと青森県の八戸市で受け入れられ、すっかり郷土料理化していると言うのだ。それも本気度マックスで。
■じつは、もう10年も続いている八戸のご当地料理
八戸の豊かな魚介類を、より多くの人に知ってもらおうと2012年に誕生したのが「八戸ブイヤベース」だ。市内の料理店10店舗以上がメニューに採用し、それぞれに工夫を凝らしたブイヤベースを提供している(八戸港水揚げの魚介類を4種類以上使うなどのルールが定められている。本家のマルセイユでも同じように「ブイヤベース憲章」が定められている)。
また、毎年行われているイベント「八戸ブイヤベースフェスタ」には、全国からファンがやって来るほど賑わう。そんな活動がすでに10年も続いているのだ。知らなかった!
今回取り上げる「八戸ブイヤベーススープ」缶詰も、八戸ブイヤベースフェスタが公認している商品であります。
■キャンプ飯に便利な冷凍ミックス品を活用
八戸ブイヤベーススープ缶には具が入っていないので、別途、冷凍の魚介ミックス品を持ってきた。赤魚とムール貝に、シメジ、トマト等が入った便利な代物であります。
カチカチに凍っていたのをクーラーバッグから取り出しておき、写真を撮ったり火を熾したりしながら、自然解凍されるのをしばし待つ。