TBSの人気番組「マツコの知らない世界」に出演したときのこと。マツコさんがツナ缶の使われ方について、「ババアは味付けに迷ったらツナ入れるよね」とおっしゃった。ババアという表現がいかにも彼女らしいが、まっ、それはおいといて。料理の味が物足りないときに、ツナ缶を加えることは理にかなっている。ツナ缶の原料はカツオやマグロであり、どちらも節(カツオ節、マグロ節)が作れるほど旨味が強いからだ。

 また、ツナ缶は良質のタンパク質を豊富に含む食品でもある。登山などの体力を使うアクティビティにうってつけなので、家だけでなくアウトドアでもどんどん活用して欲しい。そこで今回は、別の食材と混ぜるだけでほぼ缶成するツナ缶アレンジ料理を2品、紹介したい。

■材料を選んだわけは、塩分にあり

あいこちゃん・金のまぐろ油漬とじゃがビー・うすしお味

 1品目は、ツナ缶(油漬け)1缶に「じゃがビー・うすしお味」を1袋混ぜる料理だ。どんな料理になるのか、なんとなく予想がつくと思うけど、答えを明かす前になぜこの材料を選んだのか説明したい。

 カルビーのじゃがビーは、ジャガイモを使ったスナック菓子のなかでは比較的塩分が少ない。このうすしお味の食塩相当量は1袋(38g)当たり0.2g。あらかじめ塩味が付いているツナ缶と合わせても、しょっぱくなりすぎないのがいいのだ。

 一方のツナ缶は、油漬けのタイプならどの商品でもOKだが、今回は伊藤食品の「あいこちゃん・金のまぐろ油漬」を紹介したい。味付けに塩のほか、タマネギ、ニンジン、キャベツなどから煮出した野菜の旨味を加えているのが特徴なのだけれど、それよりもぼくが気に入っているのは、このゴールドの外観である。

■あのモビルスーツの色を指定

あいこちゃん・金のまぐろ油漬の外観と内観

 まばゆいばかりのこのゴールド色は、アニメ「機動戦士Zガンダム」シリーズに出てくるモビルスーツ「百式」の色を再現したという。じつは伊藤食品の開発担当者にガンダム大好き人間がいて、この商品を開発する際、会議上で「外観の色は百式と同じゴールドにしてほしい」と要請。それを聞いた製缶会社(缶を製造する会社)の担当者はすぐに理解し、「わかりました」と二つ返事をしたという。

 ぼくはあまりガンダムを観なかったから、百式というモビルスーツの存在を知らなかった。でもこうして企業の会議で、その名を言っただけで話が通じているのだから、ガンダムの認知度ってすごいと思う。