今回の“CAN”P料理は、ちょいと懐かしい「シュクメルリ」であります。2020年に「松屋」で期間限定販売されて、SNSでおおいにバズったことを覚えている人も多いだろう。
シュクメルリとはジョージアの郷土料理のひとつで、別名は “世界で一番ニンニクを美味しく食べる料理”。ジョージアでは宴会の途中で出るらしく、酒と料理で中だるみしたゲストをニンニクのパンチで目覚めさせるそうな。もともとは鶏肉とニンニク、バター、塩で作る素朴な料理だったらしいが、今では牛乳やチーズでコクを加えるのが一般的になっている。
そんなシュクメルリを作るためにチョイスした缶詰は、国分のおつまみ缶詰「缶つま・マテ茶鶏のオリーブオイル漬け」だ。鶏肉をエクストラバージン・オリーブオイルで煮たもので、ニンニクが利いているからシュクメルリと相性がいいはず。またオイル自体も美味しいので、オイルごと使えばバターなしでもコクが出ますぞ。
■ニンニクはたっぷり使うのが美味しさのポイント
シュクメルリの材料は、前述の「缶つま・マテ茶鶏のオリーブオイル漬け」と、ニンニクを4片ほど。火の通りやすい野菜(今回はブロッコリー)。他にレッドペッパーがあれば、全体の味が引き締まる。あとは牛乳を300mlほど用意されたし。
今回の舞台は八ヶ岳山麓であります。標高が1,500mを超える高地ゆえ、かなり涼しい。というより、小雨まで降ってきてやや寒いくらいだ。
■材料を煮立てるだけの簡単レシピ!
この料理は、基本的には牛乳を煮立てるだけで出来上がりなので、火力を細かく調節する必要がない。なので、一度着火したら燃えっぱなしのアルコールストーブ、もしくはエスビットなどの固形燃料があれば十分だ。もし火力が強すぎたらクッカーを持ち上げ、火から遠ざけて冷ませばいいのだ。なんと原初的な方式だろう!
クッカーは深さがあればなんでもよし。僕はトランギアのストームクッカーSに付いているソースパンを使った。刻んだニンニクと食べよい大きさに切ったブロッコリー、牛乳をソースパンに入れて火にかける。フタをしなくてもすぐに煮立つのは、ソースパンが熱伝導率の高いアルミ製だからであります。