■ヤマメも釣りたい!

夕闇迫るなか、ヤマメがフライをひったっくるように咥えてくれました。ちょうど時合いだったのでしょう。同じようなサイズが数匹

 さて、ここで満足できないのが釣り人の性(さが)です。こうなると、通常はイワナより下流に生息することが多い渓流魚、ヤマメの顔も見たくなってしまいました。

 翌日は上越で生まれ育った、海釣りにも渓流釣りにも詳しい友人の案内で、目ぼしい川、ポイントをさらに“はしご”しました。どこも釣果の実績がある場所らしいのですが、なかなか顔を見せてくれません(イワナのチェイスがあったり、僕が見ていないところでヤマメをバラしていたそう)。

 日没まで残りわずか。最後のおすすめポイントです。迫るタイムアップ! 心を落ち着かせてフライを対岸にキャスト。流心を跨ぐ直前にアタリがありました。しかも数回。一度流れから出てもう一度仕切り直します。今度はサイズこそ小さいものの、かなり引ごたえのあるヤマメがフライをしっかりと咥えてくれました。

 なかなか一筋縄にはいきませんでしたが、海そばの渓流釣りはアクセスも良くてクセになりそう。海釣りとの二刀流も可能でしょう。渓流釣りにすっかり時間を取られ、こっそり忍ばせてきた海用フライの出番がなかったのは、ここだけのヒミツです……。