【雨の釣り】大型ニジマスのビッグファイト！霧煙る高原でフライフィッシング 2022年・八千穂レイク｜アクティビティ｜レポート

　秋の気配が漂い出す9月。本州のほとんどの自然河川は今月いっぱいで禁漁となる（もっと早い漁協や遅いところもある）。大物を狙って勝負したいところだが、せっかくの釣りのスケジュールも天気や川や湖のコンディション次第だ。

　大物のトラウトが狙える管理釣り場、さらに増水や濁りの出にくいポンドタイプはこんな時にありがたい（もちろんコンディションのいい日も楽しい釣りができる）。

■抜群の景色と大型レインボーで人気！八千穂レイク

　「八千穂レイク」は長野県東部、佐久穂町にある人造湖。北八ヶ岳東側の裾野、標高1,500mの高原にあり、ルアーやフライフィシングのためのキャッチアンドリリースの管理釣り場となっている。

　天気が良く風がない日には、周囲の緑を水面に映しこんで爽やかな絶景が広がる。“映える”ロケーションとしてSNSでも人気のスポットだ。美しい景色の中で自由にのびのびとロッドを振りラインを伸ばす。考えただけでもワクワクする。たまにはそんな1日を過ごすだけでも満ち足りた気分になれる。

　放流されている魚はニジマス（レインボートラウト）。公式サイトではニジマスは40〜60cmと謳っており、大物しかいない！　魅力はサイズだけではない。麓の養魚場育ちのニジマスは魚体も美しい。尾も太く、ヒレも張って整った天然モノと見間違うくらいの魚もいる。

　大きく美しいだけではない。魚たちは筋肉質で、当然強烈なファイトをしてくれる。激しくジャンプしたり、水中に引き込まれそうなほど走ったりする。ときにはバッキングライン（リールの下巻き）まで出されることも。周囲の自然河川が禁漁となった後でも、11月3日まで営業しているのも嬉しい。

　さらに自然繁殖しているイワナもいて、中には大物もいるらしいのだが、いまだに出会っていない……。

　実はこの日は千曲川の中流域を狙っていたのだが、前夜に激しい雨が降り本流は濁流。とても釣りができる様子ではなかった。せっかく釣りのためにスケジュールを調整していたので、すんなりと諦めきれず……。距離的にも近い八千穂レイクへと車を走らせた。

　到着すると、辺りは霧に覆われ対岸が見えないほどだった。小雨が降ったり止んだりという陰鬱な天気。けれどこういう日の方が、魚たちの警戒心も薄れて釣れるはず！　釣り人に都合のいい解釈をすると、霧に煙る景色も幻想的で美しい。風がほぼなく、フライフィッシングにももってこいのコンディションだった。

　ルアーとフライが半々くらいで、我々を入れて10人いない程度。桟橋もまだ空いている。水面には散発的なライズもある。準備しつつしばらく見ていたが、誰もロッドを曲げる様子がない。どうやら今日は渋そうだ。

　霧の中に子どもたちの笑い声が響いてきた……　どうやら「釣りっこランド」（併設の釣り堀）で随分と釣れているらしい。少々羨ましく思いながら釣りを続けていると、うわずっている魚が増えてきた。活性が上がってきたようだ。