3月に入り、渓流釣り解禁となった河川も随分と増えました。しかし、暖かかった2月とは裏腹に、今頃になって冷え込んで冬に戻っている地域も多いですね。そんな中、群馬県上野村を流れる人気のフィールド、清流・神流川へフライフィッシングに赴きました。
■人気の渓流釣りフィールド・神流川
神流川は利根川水系に属する一級河川で、群馬県南西端の上野村にある三国山に端を発する、全長約87kmの川です。民家の裏を流れるような里川の雰囲気と、深い谷間に刻まれた山岳渓流の顔を合わせもつ清流です。上流部を管轄するのは上野村漁業協同組合(漁協)。濃い魚影はもちろん、釣り人に寄り添った運営が好評で、SNS等を通じての情報発信も頻繁に行われており、人気のフィールドとなっています。
上野村漁協が管轄する神流川のフィールドは、場所や時期によって“ゾーニング”されています。この日は一般C&R(キャッチ&リリース)区間へと向かいました。
上野村漁業協同組合:https://www.ueno-fc.com
■ドライフライでライズ狙い!
朝9時の気温は2℃、水温は3.2℃で曇りでした。とっくに釣りが可能な時間にも関わらず、人影がまったくありません。人気のフィールドだけに「本当に解禁しているの?」と不安になりつつ、何度もスマホで漁協のHPを確認してしまいました。
目を凝らして見ていると、流れの底にゆらめく魚影はかなりあります。たまに上(水面)を気にするような視線を感じます。僕もつられるように目線を上げると、ふわふわと小さな虫が舞っていました。素早く手を伸ばして捉えるとユスリカ(オオユキユスリカ?)です。広げた掌から儚げに飛び立っていきました。
そうこうしていると、いつの間にか河原には車が何台か入ってきました。それに安心して、僕も車に戻って釣り支度をして川に降り立ちます。ちょうどタイミングを測ったかのように散発的なライズが始まりました。
ちなみにロッドは10ftの1番、フライに結んだティペットは8Xです。#19〜21のフックに巻いたユスリカのアダルトやピューパを流れに沿って流すとヤマメたちが小気味よく水面を割ってくれます。
2〜3回に1回くらいの割合でフッキングしてくれるヤマメたち。どれも小さいですが、僕にとっては今シーズン最初のドライフライ(水面、もしくは半沈状態で浮いた毛ばり)での釣果が嬉しく、つい顔がニヤけてしまいます。ストマックポンプを入れると案の定、お腹の中は見事なまでにユスリカでいっぱいでした(半分くらいはシャック)。割とテンポ良く釣れてくれますが、サイズが伸びません。だんだんと欲が出てくるのが釣り人の性でしょうか……。