大型連休が一段落した5月上旬。新緑が美しいこの季節は、水生昆虫たちのハッチ(羽化)も盛んになり、それを狙ったトラウトたちも活発に活動する。渓流釣りを楽しむベストシーズンの始まりだ。
■「釣りをしながら魚を育てる」がコンセプト! トラウトパーク軽井沢
長野県軽井沢町に端を発して御代田町を流れ、佐久市内で千曲川と合流する「湯川」。管轄する佐久漁業協同組合が、軽井沢町茂沢発電所から御代田町草越の広戸堰堤までを、フライフィッシングとルアー専用区「トラウトパーク軽井沢」としている。
釣れた魚の持ち帰りは3尾まで。キャッチ&リリースが推奨のエリアだけあって、魚影が濃い。川辺は程よく開けており、気持ちよくラインを伸ばしてのびのびと釣りをすることができるのも魅力だ。
佐久漁業協同組合:https://sakugyo.com
■流れに潜む大型ヤマメ! イワナが好反応!
お昼前に到着し、駐車場の正面のプールを覗いてみると、ポツリポツリとライズ(魚が水面付近で行う捕食行動)が起こっている。連休中に数多くの釣り人に叩かれたであろう場所だが、魚は多く残っているようだ。
支度をして左岸沿いに上流へ向かった。すると、岸寄りの沈み岩を抜ける流れに沿って、目を疑うくらいのいいサイズのヤマメが潜んでいるのを見つけた。俄然やる気がみなぎってくる…… が、あの手この手で誘ってみたが、まるでプロジェクションマッピングのようにゆらゆらと揺れるのみ、やがて姿を消した……。さすがは百戦錬磨の良型だ。
その後、20番前後のドライフライでイワナとヤマメを何本か釣った。ただ、フライに飛び出してきても容易にハリにかからないので苦戦した。それに一喜一憂するのも、この釣り方の醍醐味といったところ。以前は圧倒的にヤマメの比率が高かったエリアだが、放流するバランスを変えたのだろうか? 今回釣れた魚はイワナが多かった。