■未来の釣り場作りへ

上流から「鉄板橋」を望む。滔々とした流れの中にニジマスたちが潜んでいた

 穏やかに流れる市川。神河C&Rエリアは、美しい里山と川のハーモニーが気持ちのいい場所だった。「こんな川が近くにあれば嬉しい」そんな思いが込み上げる。僕の住む場所からは少々遠いのが残念。本来であれば釣りだけでなく、清掃などの環境保全活動にも参加したいところだ。

 日本国内、特に本州での河川の釣りは、その大部分が漁協によって管理されている。その漁協だが、現実問題として高齢化が進んでおり、実働する組合員の減少が課題となっている組合も少なくない。その結果、かろうじて放流事業のみの活動に留まってしまっているケースもある。

 そんな中、HTFによる活動には新しい風を感じる。10年後、20年後、日本の未来の釣り場は地域への貢献を含めた環境保全なくしてはありえないだろう。“公共性の高い釣り場作り”の新しいモデルケースとして注目していきたいエリアだ。