■魚より釣り人が多い?

キャッチ&リリース区間のちょうど中間くらいにある道の駅「大岡特産センター」。釣りの合間に手打ちそばに舌鼓

 10月1日の朝6時の犀川殖産、キャッチ&リリースエリアは気温、水温共に19℃ほど。未明から雨が降り出しました。ときおり強く降ったようですが、夜明けの頃には弱まってくれました。その雨のせいでしょうか。早朝は川に入っている釣り人は拍子抜けするほどいませんでした。筆者も取材がてら竿を出したのですが、おかげで自由にポイントを選ぶことができました。ただし暗いうちにポイントを定めて見誤り、ちょうど支流からの濁りがひどい箇所に入ってしまいました……。

※当信(たにしな)川から茶色く濁った水が入っていました。

「さぎり荘」裏と橋木橋の中間くらい。左岸側は当信川からの濁りが入って茶色に染まっていました

 雨が上がってしばらくすると、どこに潜んでいたのか一気に釣り人が増えてエサ釣り、ルアー、フライフィッシング、思い思いの道具を手にした太公望たちで川は賑わっていました。その反面(筆者は)まったく魚の反応はなく、各ポイントを廻って釣りの様子を観察していてもロッドを曲げている姿は見かけませんでした。

 お隣の新潟や岐阜、群馬はもちろん、栃木や大阪などの遠方からの車も見かけ、地元の長野や松本ナンバーよりも多いくらいでした。長く続いた猛暑の夏でしたが、ここに来て徐々に秋らしくなってきています。周囲の木々は穏やかに紅葉の気配を漂わせています。

草陰で休むヒゲナガのアダルト。この個体は少し小さめでした

 ちょうど秋のヒゲナガ(カワトビケラ)たちの羽化もポツポツと始まっています。しかしまだまだ少数で、見かけたものは蛹状態の個体が多く、観察した個体はエメラルドグリーンと褐色のちょうど中間くらいの色合いでした。もうすぐ大量に発生しそうです。ヒゲナガが舞い、魚が踊る夕べに期待しつつ、セカンドシーズン初日を終了しました。