両手が空くバックパックは、アウトドアシーンではもちろんのこと、スーツ姿のビジネスマンにも愛用者が多い。筆者もタウンユース向きデザインのバックパック(容量13.7LのINNOVATOR(イノベーター)「Riktig series NB-004」を長年愛用している一人だ。

 だが、バックパックはどうしても夏場になると背中が蒸れやすく、汗でベトついてしまう。自転車通勤者である筆者にとっては悩みのひとつで、バックパックより快適なバッグを求めていた。

 今回は、そんな筆者が見つけた、ワンショルダータイプの「サイバトロン フロントバッグ」を解説する。収納力の高さと使い勝手の良さに加え、3,800円というコスパの良さも特徴。普段使いから趣味や通勤に使えるバッグを探している人は、ぜひ参考にしていただきたい。

■自転車通勤にしてから始まったバッグ探し

サイクリングロードが通勤路なので快適そのもの

 以前は車通勤で、業務も主にデスクワークだったため、1日の歩数がわずか300歩程度という日もあった。週に2回のジムトレーニングはしているものの、明らかに運動不足だった。

 そこで車通勤から自転車通勤に切り替えたところ、驚くほど気持ちがいい。スピード感もあり、爽快さも感じた。通勤ルートのサイクリングロードは、渋滞も信号もなく、ストレスフリーだ。「適度な運動と爽快感」を同時に味わえる朝のスタートが、今では楽しみのひとつとなった。

●自転車通勤で気づいたバックパックのデメリット

夏場のバックパックは背中が蒸れやすい

 長年愛用していたバックパックが、日差しが強くなる暑い日は不快になった。筆者が愛用している自転車は、ロードバイクと呼ばれ、前傾姿勢で風を切ってスピード感を楽しめるのが特徴だ。そのため、バックパックが背中の上からのしかかるように感じていた。

 走行中は風を感じるのでそれなりに爽快なのだが、ひとたび停止すると、バックパックの重みが汗へと変わり、背中全体が蒸れてくる。そこで筆者は、バッグと体の接地面積を極力減らしたほうが良いと考え、新たなバッグを探し始めた。そこで候補に上がったのが、メッセンジャーバッグとワンショルダータイプだった。

●できるだけコンパクトで、背中が蒸れないバッグとは?

風景を眺めながら通勤できるのも自転車の魅力だ

 レジャーとして楽しむサイクリングなら携帯電話と財布が入るくらいでちょうどよいのかもしれない。しかし、通勤では仕事で使うアイテムに加え、弁当や水筒などが入ることも必要となる。

 筆者が購入したのは、背中が蒸れにくいワンショルダータイプのウェストバッグである。メッセンジャーバッグは容量の大きいものが多く、バックパック同様荷物が中でごちゃつく可能性が高かった。小物類を小分けできるポケットが多く付いているのが決め手となった。

 背中の蒸れ対策が前提となるが、必要な荷物の量やオフの日の使い方も考慮した結果、サイバトロンのフロントバッグを購入することにした。

■サイバトロン フロントバッグ購入レビュー

筆者のお尻と同じくらいの大きさで非常にコンパクト

 サイバトロンは、各種アウトドアアクティビティ向けのグローブやアウトドア用バッグを手がけるブランド。容量を増加できる「モールシステム」を採用したミリタリー系バッグが人気だ。

 筆者が購入したフロントバッグは、ベルトを肩に掛けるとバッグの位置がちょうどお尻のあたりに収まるコンパクトな設計ながら収納力に優れている。

●見た目以上の収納力

ランチボックスやお守りなど、仕分け整理しやすいのも魅力

 見た目からは想像できないほどポケットが多く、慣れるまでどこに何を入れたのかを忘れてしまうほどであった。バッグの外側にあるポケットは全て、内部に仕切りや内ポケットが備わっている。

 持ち歩きたい小物類をバッグ外側にあるポケットに配分して整理すると、メイン収納部のごちゃつき感がなくなり、必要なものをサッと取り出せるようになった。