■イワシ缶はバターを足して炊き込みごはんに

表面の脂はすべてイワシから出たもの

 最後は炊き込みごはんのおむすびをご紹介。使うのはイワシのしょう油煮缶詰だ。

 同じ青魚ならサバ缶の方が人気だけど、健康に良い脂のDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)の量は、イワシ缶がサバ缶を上回ることが多い。きっとイワシはサバより小さく、それでいて全身に脂が乗っているからだと思う。

 イワシ缶は木の屋石巻水産の「いわし醤油味付」を選んだ。冷凍原料を使わず、水揚げした日のうちに缶詰にしてしまうという、鮮度にこだわりすぎのイワシ缶である。表面に浮かぶ黄金色の層は、別にオリーブ油を足したわけじゃない。すべてイワシから出た脂だ。この豊富な脂を余すことなく使って炊き込みごはんを作り、それをおむすびにするのであります。

バターを加えるとさらにグー

 炊き込みごはんの作り方はとても缶たん。研いだ米2合に350mlの水、しょう油と酒を大さじ2杯(30ml)ずつ、イワシしょうゆ煮缶を汁ごと加えて炊飯すればよし。そうそう、バターをひとかたまり加えるのも忘れてはいけない。しょう油にバターということで、みんな大好きバターしょう油味になるワケ。

 バターが加わったことで動物性のコクが加わり、とてもリッチな味わいになる。低温下で冷たくなってもちゃんと美味しいですぞ。

痩せ尾根を進む筆者。葉の落ちた雑木林っていいもんですなァ

 この記事では商品名を明記したけど、同じ種類の缶詰ならどこのメーカーのものでも美味しく作れる。例えばイワシ醤油煮缶は、原料が国産イワシを使っていれば脂が乗っているはずである。コンビーフの代わりに、もっと安価なニューコンミート(牛肉20%以上、ほかは馬肉)で作っても変わらずウマい。思い切った“味変”をして、ぜひいろんなおむすびを作って楽しんでほしい。

 

<今回の缶詰情報>

明治屋「MYコンビーフ スマートカップ」 ¥454 / 80g

道本食品「日本の干したくあん」 ¥330 / 70g ※通販で入手可

ホテイフーズコーポレーション「やきとり たれ味」 ¥183 / 75g

木の屋石巻水産「いわし醤油味付」 ¥420 / 170g