■釣れたのはアマゴとニジマス

 幸い、釣り人が少なかったので好みのポイントに入渓することができた。南に下ればすぐ海に出れる土地柄、この時期に川釣りに固執する人も少ないのかもしれない。

 ただ期待して入ったポイントは魚影も薄く、どこも魚の反応は渋かった。水面に漂うフライを見にきてはUターン、水中で泳ぐフライを追ってきたりと気をもたせるような魚たちに翻弄されつつ、秋の気配が漂う渓で至福のひとときを過ごすことができた。

朱点が目立たないアマゴ(判別が難しいが、アマゴの川なので)

 リリースサイズ以下の小さなアマゴたちが多かったが、ヤマメと見間違うばかりの朱点のほとんどないアマゴを手元に引き寄せることができた。さらに、ファイト中には銀化したアマゴかと思いドキドキさせられた、銀ピカのニジマスも無事にネットイン。なんとか釣り欲を満たしてくれた。

サイズこそ小さいものの、激しいファイトを見せたニジマス

■さらに…… 一年中釣りができるキャッチ&リリース区間の「特別区」

やり取りに嬉しい悲鳴を上げるほど。大型のニジマス

 芝川の中で、久保大橋上流〜西山堰堤までの区間、約1kmほどがキャッチ&リリース区間となっているが、なんとここは禁漁時期がない。つまり一年中釣りをすることができる。受付は芝川西山簡易郵便局となっている。

テンカラ・ルアー・フライフィッシング限定。別料金。https://shibakawa-cr.net

 エリア内の下流部は里川の風情だが、上流へ釣り上がると谷が深まり渓流の感が強くなる。アマゴとニジマスが生息するが、ニジマスは40cmを優に越える大物が数多く放流されている。ネットは通常の渓流魚サイズだと掬えないし、ロッドやラインなどのタックルも大物に対応できる用意をして釣りに臨んだ方がいいだろう。