いよいよ盛夏を迎えようとしています。山奥での渓流釣りシーズンも佳境ですね。

 もっぱらフライフィッシングを嗜む筆者ですが、同行者がルアーマンのときが多く、手返しよく釣り上がるその様子を見ながら、少しうらやましく思っていました。たまには道具を変えてルアーフィッシングをしてみた話です。果たして釣果は……。

■すっかり夏色になった渓!

すっかり夏色になった渓

 ルアーロッドを片手に訪れたのは、2週間ほど前にフライフィッシングで好釣果だった長野、新潟県境の渓です。そのときはコンディションに恵まれていたこともあり、各ポイントでおもしろいようにイワナが水面を割ってくれました。

 単純に比較できないのはわかっていますが、久しぶりのルアーフィッシングでもイワナたちが顔を見せてくれるのでしょうか。

 当日、入渓点は標高1,000m以上あるのに、すでに気温は30℃になりそうな暑さでした。しかしながら水温は11.6℃と想像以上に低く、斜面の陰にこびりつくように残っている雪が涼しげです。前回はまだ渓を彩っていたタニウツギの花も散り、迫り来るような緑の勢いに夏本番が近いことを感じます。

■前夜からワクワクが止まらない!

ルアーフィッシングを再開するきっかけになったロッド。「フェンウィック」のマルチピースグラスロッド、“ウォーターシェッド”(ティムコ)。透明感あるブルーのブランクスにも惹かれました

 少年時代、近所の溜池で始めたルアーフィッシング。湖や本流、そして渓流釣りにおいてもハマっていたのですが、フライフィッシングを始めてからはすっかり遠ざかっていました。

 それでも数年前までは、思い出したかのようにベイトタックルを使っていたのですが、スピニングリールを持ち出したのは本当に久しぶりです。

 ロッドを新調したのもあって事前に近所の河原で練習を何度かしました。実はここだけの話、このロッドに一目惚れして購入してしまったのが、久々にルアーフィッシングをするキッカケでもあります。道具への愛着、これも釣りの醍醐味でしょう。

 釣行前夜にラインを巻き替えたり、使うルアーを並べながらフックを交換したりとワクワクが止まりませんでした。