フタが閉まらないほどネギが載っているが、このままで問題なし。やがて缶汁が沸騰し、沸き上がってネギに染み込んでカサが減っていく。

 沸騰による毛細管現象により、ネギは缶汁に含まれるサバの旨味を存分に吸い上げる。そこに溶けたバターが絡んでいくわけ。

別のものを作りながら、熾火にかけてじっくり調理するのもいい

 焚き火をしているのなら、鍋を熾火の上に置いてじっくり加熱するのも手。やがてサバとネギ、バターが缶然(渾然)一体となった、たまらない匂いが立ち上がってくる。

ネギがしんなりすれば出来上がり。ご飯やパン、パスタにも合う

 かくのごとし。動物性脂肪のコクが加わったサバ缶は、元の味よりひと味もふた味もパワーアップしている。そこに加わるネギの甘みと鮮烈な香り。もう、清酒でも白ワインでもサワーでも「なんでもこいやー!」と叫びたくなるほど、お酒に合う。美味。

 この上からしょう油をひと回しすると、香ばしさがプラスされてまたまたパワーアップ!

 焚き火を囲む夜は、果てしなく続くことでありましょう。

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