■雰囲気はばっちり! 期待に胸躍るイブニングだったけど

艶かしい色合いの流れ。期待しつつフライを流しましたが……

 帰り道の途中、昼間の移動の道すがら目をつけていた街道沿いのポイントに寄ってみました。すでに先客がいます。ひとまずライズ(水面付近に現れる、魚の捕食行動)があるかどうかを確認したかったので、先に釣りをしているフライフィッシャーを見守りつつ、夕べの里川の光景を楽しんでいました。

 するとさらに釣り人がやってきました。さらにもう1人。いったん釣り終えた先客も交えて4人全員がフライフィッシャーということもあり、釣り談話に花が咲きます。流れからは目を離しません。

 ライズは一向に起こりません。日が傾くにつれ一層色っぽくなる流れに我慢ならず、試しにウェットフライを流してみましたが反応はありませんでした。日没の頃、飛び交う虫たちの数が増えていきます。羽化に失敗したのか、流下する虫もずいぶんと目立ちましたが水面が割れることはありません。

 流れに沿うように大型のメイフライ(カゲロウ)やヒゲナガ(カワトビケラ)、ストーンフライ(カワゲラ)も飛び交い、ときおり高く舞い上がっては夕空にシルエットとなっています。縋るようにまとわりついてくるのに、つい顔が綻んでしまうのもフライフィッシャーあるあるでしょうか。

飛翔するオオマダラカゲロウのシルエットが茜空に映えます

 これでヤマメが跋扈するようであれば最高なのですが……。暮れゆく初夏の里川は、ただ滔々と流れていました。