■両手で揉むのが調理のすべて
次にやることは、サバ缶の中身をすべてビニール袋に入れること。美味しい缶汁も残さず入れてジッパーを閉じる。
あとはビニール袋の上から、両手でよく揉んでやるだけ。要領としては、さばの身や骨をほぐして、麺の間にまんべんなく分布するように行うといい。麺が缶汁を吸収するので、やがて汁気がなくなるはずだ。
かくのごとし、からそばの缶成であります。
この料理は器に盛りつけたりせず、ビニール袋から直にいただくのが作法。おかげで食器は箸だけで済むし、食べ終えたらビニール袋で缶ゴミを密閉して持ち帰るだけ。労力がほとんどいらないのだ。
からそばは、見た目は悪いが味は素晴らしい。サバのうま味を吸い込んだ麺はほんのり甘じょっぱく、食感はモチモチ。食欲のない時でもペロリと食べられる。石垣島の人の知恵には頭が下がる思いであります。
ちなみに、沖縄そばの代わりにシマダヤの「流水麺」を使うのもアリ。流水麺にはそば、そうめんなど種類がいくつかあるけど、どのタイプでも美味しくできますぞ。
●今回の缶詰情報
木の屋石巻水産「金華さば醤油煮」
630円/170g