■もっとも安心なのは湯せん
最後は、熱湯で湯せんする方法だ。結論から申せば、この温め方がもっとも安心だし、メリットも多い。
具体的には、鍋に缶を入れ、缶全体が浸るくらいの水を入れて火にかける。沸騰したら火を止め、3〜5分経ったら終了。缶はかなり熱くなっているので、湯から引き上げるにはマルチツールのペンチなどを使う。
この方法のポイントは、火を止めたあとの余熱で温めること。100℃で沸騰した湯は(標高によって沸点は変わるが)、次第に冷めていくけれど、金属製の缶は熱伝導率が良い。大きな缶でも5分ほど経てば、中心部まで温まる。
湯せんのメリットは主に2つある。1つは湯を再利用できること。飲み水やスープに使えるし、温かいうちは缶の中や食器を洗うこともできる。
もう1つは、中身が缶に貼りつかないこと。缶全体が温まるおかげだ。つまり、後片付けが楽なのであります。
最後に注意点をひとつ申し上げたい。火を使う場合(ガス火&バーナーパッド、クロスウォーマーなど)は、必ず缶詰のフタを開けてから火にかけること。そうでないと中身が膨張して、最悪の場合は破裂しますぞ。