首都圏からアクセスの良い場所を選んでハイキングや山登りに出かけることの多い筆者が冬によく訪れるのは伊豆半島だ。関東南部に位置する伊豆はアルプスなどの山岳エリアに比べ降雪の確率が低く、1月や2月でも雪の心配が少なく山登りを楽しめる。今回は筆者が訪れたことのあるおすすめの伊豆の山を5つ紹介したい。

■日本百名山にして伊豆最高峰「天城山」 雄大な伊豆大地を満喫

万二郎岳山頂付近からの展望。雄大な山並みと海が広がる。訪れたのは2023年の3月

 天城山(あまぎさん)は伊豆半島の中央部にある火山群の総称で、万二郎岳(ばんじろうだけ・標高1,299m)、万三郎岳(ばんざぶろうだけ・標高1,405m)、箒木山(ほうきやま・標高1,299m)、遠笠山(とおがさやま・標高1,197m)などで構成されており、伊豆半島の最高峰である万三郎岳は日本百名山にも名を連ねている。

 天城山にはハイキングコースがいくつもあるが、筆者が利用したのは天城高原駐車場から万二郎岳、万三郎岳へと登り、周回するように天城高原へと戻ってくる天城縦走路とシャクナゲコースだ。所要時間は4時間40分ほど。約8.2kmの道のりで高低差は702mあるため、登りがいを感じられる。

 以前は南国のイメージが強かった伊豆だが、天城山に登ってからそのイメージはガラッと変わってしまった。

 というのも、万二郎岳の山頂付近から望む景色は、海からせり上がるように山並みが広がっており、南国のようなトロピカルなイメージではなく、雄大な景色を楽しむことができたからだ。

 晴れていれば富士山を望むこともできる。標高は1,400mを越えるため山頂付近の気温は低く、凍結箇所や天候によっては降雪もありうる場所だ。油断せず防寒着や滑り止めの携帯は忘れないでほしい。

万三郎岳からの下山途中に富士山を望める展望スポットがあった

●【MAP】天城高原ハイカー専用駐車場  

■日本最高峰&最深湾!  二つの日本一を同時に見る「達磨山」と「金冠山」

達磨山山頂付近から望む富士山。訪れたのは2023年2月

 「日本一」と聞くと心地よいのは筆者だけではないはず。静岡県沼津市と伊豆市との境界にある達磨山(だるまやま・標高982m)、そして達磨山の隣に位置する金冠山(きんかんざん・標高816m)からは二つの日本一を同時に望むことができる。また温泉地として有名な修善寺からも程近く、筆者のお気に入りの山である。

 日本最高峰である標高3,776mの富士山。そして日本で最も深いとされる駿河湾は最深部が約2,500mに達し、相模湾、富山湾とならんで日本三大深湾の一つに数えられる。駿河湾の最深部から富士山山頂までの差はなんと6,200mを超える。この富士山と駿河湾を同時に楽しむことができるのが達磨山・金冠山の魅力と言える。

最深湾の駿河湾と最高峰の富士山、二つの日本一を同時に望める

 達磨山付近は笹原が広がり木々が少ないため眺望がよく、景色を楽しみながら歩くことができる。南側には全長42kmにわたる伊豆稜線歩道が延びており、その雄大な景色も美しい。

 金冠山と合わせて登るなら達磨山高原レストハウスから登るのがおすすめだ。達磨山高原レストハウスのバス停から金冠山を経由し、達磨山への往復の所要時間は4時間ほどで、距離は約8.3km、標高差は651mほど。日帰りで歩くにはちょうどいい距離だった。

●【MAP】だるま山高原レストハウス