■朝イチ「ファーストトラック」の攻略術!
美しく整った圧雪斜面の“ファーストトラック”を狙うなら、朝イチが勝負なのは言うまでもありません。けれど、当然ながら競争率も高いです。そこに真っ向勝負もいいですが、効率よく攻略するには頭をひねって、空いていそうなコースから攻めるのも一手。ポイントは誰もが目指しそうな名物コースではなく、ちょっとマイナーな斜面で気持ちよく滑れるコースを探すことです。
例えば、今回撮影させていただいた北海道「星野リゾート トマム」。リゾートセンターやゴンドラのある「トマムマウンテン」は上級者から人気が高いので、あえてホテル側の「タワーマウンテン」がおすすめです。比較的初心者が多いため、朝イチは人口密度が非常に少なく、競争率が低めです。ただしスピードの出し過ぎにはくれぐれも注意して、コースの合流点やベース付近では十分に減速しましょう。
長野県「志賀高原 焼額山スキー場」では、「オリンピックコース」や「ジャイアントスラロームコース」といった名物コースはもちろん楽しいですが、斜度も急な箇所が多く競争率も高いです。あえて「パノラマコース」方面へ滑り込んでみるのはいかがでしょう。スキー場の西側、焼額山の緩やかな南稜線に沿うようなコースです。斜度変化と景色を楽しみながら優雅にクルージングを楽しむことができます。途中から何本にも枝分かれするので、周りの様子を見ながらファーストトラックを狙うことができます。
ゴンドラやリフトの運行開始時間とコースレイアウトから自分に合った滑走ルーティーンを考えるのも楽しいものです。初めてのスキー場に行くときは、ぜひゲレンデマップと睨めっこしてみてはいかがでしょう。
■上質な絹のような滑り心地! 魅惑の圧雪&パウダー
圧雪バーンとパウダースノーのいいとこ取り、圧雪されたグルーミングバーンに積もった新雪の上を滑ったことがありますか? まるで絹のような滑り心地は、とろけるような快感をもたらしてくれます。
圧雪作業の時間はコースや状況によって変わりますが、作業が終わった後に降り積もった雪は、当然圧雪されずに残ります。柔らかくもしっかりと整った雪面の上のパウダースノー! 新雪の質や量にもよりますが、いずれにせよ極上の滑走フィーリングを味わうことができます。これを当てるのは相当難しいですが、一度でも味わうと病みつきになってしまうでしょう。
取材時にゴンドラに並んでいると、見知った顔が……。スキー場のスタッフもお休みを取って、ちゃっかり並んでいました。普段滑り慣れている人でも、圧雪パウダーへの滑走欲は抑えきれないようです(笑)
春に近づくにつれて新雪を滑る機会は減っていきますが、十分な積雪がある限り圧雪バーンは、きっとグッドコンディションで迎えてくれますよ!