3月に入り暖かくなったかと思うと、また冬が戻ってきたかのような寒さ。三寒四温を繰り返しながら春に向かっていますね。

 スキーヤー、スノーボーダーにとってはパウダースノーから春のシャバ雪、ざらめの滑走を楽しめる季節になってきました。豊富な積雪量で知られる新潟県「シャルマン火打スキー場」へラストパウダー? さらに山上のグルメを楽しみに行ってきました。

■最高のオフピステ「シャルマン火打スキー場」

斜面一面についた無数のトラックがパウダーフリークたちの満足感を物語っています(写真:シャルマン火打スキー場)

 新潟県糸魚川市の「シャルマン火打スキー場」は、能生(のう)の海から17kmほど南に入った山中にあります。けっして規模の大きなスキー場ではなく、実質リフト2本が稼働していますが、利用するのは山頂まで続く正面の第1クワッドリフトのみかも。それでいて滑走可能な斜面は広大で滑りごたえは十分すぎるほど。一日滑れば脚はパンパンになってしまうでしょう。

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 その秘密は圧雪コース35%、非圧雪65%とという思い切ったゲレンデ構成で、厳冬期は多くのパウダーフリークが集う場所です。最大の特徴であり魅力は豊富な積雪量で、山頂部はなんと6m(3月11日現在)にもなっています! ひとたび新雪が降り積もるとリフト待ちの列ができ、近年は外国人からも人気で、日によっては日本人より多いこともあるそうです。

 誰もターンを刻んでいないノートラックのパウダー、さらに地形の宝庫ですので立体的なライディングも思うがままです。

シャルマン火打スキー場

■季節外れのパウダー! 宝探しのようなラインハンティング

滑る前にコース状況をチェック! 非圧雪エリアが多いだけに快適滑走の要です

 取材当日、スキー場に向かっていると海沿いは雨でしたが、山へ向かっていると途中から雪へと変わっていきました。

 駐車場から見上げるゲレンデは白く、山頂へと向かう第1クワッドリフトも途中から霧のなかです。まずは「スノーマン」から「クール」へ。風混じりで雪が降り続き視界が悪かったのですが、ときおり少しクリアになる視界に助けられ、コース内を探りながら木々の間や圧雪脇の柔らかな雪の感触を楽しみます。ムラはあるものの、予想以上に軽い雪が舞うと、ついにんまりとしてしまいます。

「クール」のツリーラン。上部は期待以上に軽い雪が待っていました

 第1クワッドリフトで稼ぐ標高差は500mほどあります。そのため山頂部と麓の雪質の違いも大きく、下では湿っていた雪も上部ではいくぶん軽い雪となっていました。