立て続けに到来する寒波とともに各地のスキー場では雪に恵まれたスノーシーズンが始まっています。さらにクリスマスから年末にかけても寒波が訪れて、いい勢いで積雪が増しそうです。

 日本を代表するスキーリゾートを数多く有する長野県、白馬エリア。その中にあって“ノンスキーヤー”、つまり滑走以外の目的で訪れる外国人、観光客からも人気を集めているのが「白馬岩岳マウンテンリゾート」です。この冬、麓から山頂へと向かうゴンドラが新しくなり、スノーシーズンの営業開始に合わせて乗車可能となりました。

■快適! 10人乗りのゴンドラで空中散歩

右が新ゴンドラの乗り場。左奥が旧ゴンドラリフト「ノア」の駅舎(チケットカウンターやトイレはこちらです)

 駐車場に車を停めて山に向かうと、すぐに新ゴンドラの存在に目が引かれました。長らくランドマークであったゴンドラリフト「ノア」の隣に並ぶように架設された新ゴンドラは、次から次へと下ってきては山へと上がっていきます。シックな色合いで、まるで海外リゾートのような雰囲気を醸し出しています。

あまりの快適さと静寂性にうとうとしていると、あっという間に山頂に到着してしまいます

 広々とした10人乗りの大型搬器は窓の面積が広く視界良好。スキーやスノーボードも一緒に中へ持ち込むことが可能になりました。ゴンドラは空中を散歩するかのよう。白く覆われた森の上を、するすると滑るように上がっていきます。正直もう少し長く乗っていたくなるほど快適でした。これなら連休などスキー場が混み合う時期でも、その輸送力によって混雑の解消にも一役買ってくれそうです。

■森で過ごす“滑らない時間”

雪の森の中に佇むティピーテント。はぜる薪の香りに滑りに来たのを忘れてチルなひととき

 以前から滑走目的以外のゲスト、観光客からも人気が高いのが岩岳です。山頂部のスノーアウトドアエリア「IWATAKE WHITE PARK」には、北アルプスの絶景を楽しめる展望スペースや森の散策を楽しめるような施設を充実させています。

 そのエリアがこの冬リニューアルして、さらにパワーアップしました。取材日は雪が断続的に降り続く空模様でした。名物のひとつ「白馬マウンテンハーバー」からの絶景は諦めざるを得ませんでしたが、白い霧に覆われた森の中は木の枝先まで白く凍りつき幻想的な雰囲気です。さっそく目についたのが2張りの大きなティピー(テント)です。

 広く開けられた入り口から中を覗くと、中央に薪が焚べられて香ばしい焚き火の匂いが漂っています。誘われるままに椅子に腰掛けてしばしの休息。まるでキャンプに来たかのようで、炎をあげながら薪がはぜる音を聞いていると、ついうとうとしてしまいます。

山頂の複合施設「スカイアーク」で、人気の「Soup Stock Tokyo(スープストックトーキョー)」のメニューに舌鼓

 今後、積雪状態にあわせて雪像やスノーウォール、冬の風物詩「かまくら」など自由に写真撮影を楽しめる施設も登場予定だそう。冬バージョンの絶景ブランコ「ヤッホー!スウィング presented by にゃんこ大戦争」など、滑らない友人や家族でのんびりと雪上で過ごす楽しみ方もありそうです。