3月に入り一気に春めいていたかと思うと、ふたたび寒気が流れ込んで冬に舞い戻ったりと、まさに三寒四温ですね。
各地のスキー場は例年より雪が多く、よいコンディションを保っています。まだまだパウダースノーを楽しめたり、暖かい日には“ざらめ雪”で春スキーをエンジョイしている人も多いようです。
■パウダーが名物の「関温泉スキー場」は、実は春シーズンも楽しい!

新潟県妙高市、国道18号線から離れ山へ向かっていると、道の両側の雪壁がどんどん高くなっていきます。
日本有数の豪雪地にある「関温泉スキー場」は、わずか2本のリフトで営業するローカルスキー場ですが、パウダーフリークたちに広くその名を知られたスキー場です。妙高山麓エリア最北に位置し、ひとたび寒波が訪れればボトムレスのパウダースノーを存分に堪能することができます。しかし3月に入ると徐々に新雪が降る回数も少なくなり、せっかく雪が降ってもふわふわのパウダーはすぐに消えてしまいがち……。
でも「関温泉スキー場」の魅力はパウダースノーだけではありません。春ならではのシャバ雪、“ざらめ雪(コーンスノー)”はよく走り、おおらかな滑り心地! 地形遊びやツリーランが一層快適になるのです。

■春はゲレンデコンディションに合わせて自由な発想で楽しむ

訪れたのは最後の降雪からかなり日が経った3月中旬です。実はこの翌週に冷え込んで数日間降雪が続きましたが、取材日は完全に“ノーパウダー”でした。
まず朝イチはしっかりと締まった圧雪斜面での滑走を楽しみます。エッジがしっかりと噛んでくれる雪は板もよく走り滑走フィーリングも上々です。やがてコーデュロイバーンはすっかり傷だらけになり、その姿が消える頃には次の楽しみが待っているのでご安心を。


東から南向きの日当たりのいい斜面はすでに雪が緩みだしていました。今度はゲレンデの端の地形やツリーランがターゲットです。適度に柔らかい“ざらめ雪”は、スキーやスノーボードを自在に操ることを可能にしてくれます。
木々の間を縫って滑ったり、ジャンプしたり当て込んだり、地形を丸ごと活かした立体的なライディングの宝庫! 春の日差しをたっぷりと浴びつつ、自由な発想でライン取りを考えながら滑るのもこの季節ならの醍醐味ですね。
※滑走可能な場所はスキー場のルールに従ってください