もこもこのモンスターが、数年ぶりに早く成長している。冬の山形、それも蔵王と言えば何を思い浮かべるだろうか? 冬の厳しい季節風が作り出す数々の樹氷群、スノーモンスター達が2025シーズンは急速に成長中らしい。
リフト2本を乗り継げば、まるで絵本「かいじゅうたちのいるところ」の世界に行ってしまったような景色に出会える。たいへん人気だが、ゆっくりと樹氷も滑りも楽しめる。そんなスキー場「蔵王ライザワールド」を紹介したい。
■樹氷の中を滑れるスキー場! 蔵王ライザワールド
山形県上山市にある蔵王ライザスキー場は、リフト2本で樹氷原のある標高1,446mのゲレンデトップへ行くことができる。内陸性の雪質は乾いていて軽く、山形県内でもトップクラスの呼び声も高い。お手軽に樹氷原にアクセスできるとあって人気のスキー場だ。
上部リフトに乗れば、リフトの上から迫力の樹氷群を眺めることが可能だ。ゲレンデトップからは樹氷を見ながらのスキーやスノーボード、スノーハイクを楽しむことができる。景色も滑りも楽しみたい人に特におすすめだ。
海が見える山で滑ることが多い筆者にとって、雪玉を作りづらい片栗粉のような雪質は新鮮だ。いつものブナやダケカンバの霧氷の景色と、オオシラビソの樹氷との対比が面白い。ゲレンデトップからは月山や朝日連峰の大パノラマが広がり景色も抜群。広く快適な圧雪バーンとコースわきのパウダーはとても気持よく滑ることができる。樹氷から霧氷に代わっていく景色はツリーラン好きには、ぜひとも見てもらい絶景だ。スキー場も手ぶらで楽しめるアクティビティを沢山用意しているので、樹氷見学ついでに色々楽しむのもアリかも!?
■日本三大樹氷「蔵王樹氷」のツリーラン
2本のリフトを乗り継いでいくゲレンデトップは、入山届を出せばさらに奥へいくことも可能だ。筆者が訪れた日は比較的天候も穏やかで。スノーシューハイクや山スキー、スノーボーダーの姿も多かった。ちなみに樹氷は上部リフトやリフト降り場周辺がサイズ的にも大きく迫力があり、登るにつれて樹高が低くなるためか、30分も歩けばスノーモンスターもプチモンスターになってしまった。樹氷見学だけならリフト降り場の樹氷原周辺がお手軽で安全だ。
ゲレンデトップから上は、たおやかな山容だが、天候が荒れている時は慎重に行動したい。午後からの晴れ間で短時間のハイクで見つけた斜面は。青空と白いスノーモンスターの映えるツリーライン! 少し傾いた太陽の光に照らし出されたスノーモンスターの群れの中を縫うように滑る心に残る1本になった。