■タレで炊くから美味しい
さて、30分たって米と野菜が水を吸ったところで(低気温下なら45分〜1時間浸けておく)、いよいよやきとり缶をIn。タレも残さず入れる。
画像に写っている赤いミニスパチュラは、大手通販サイトなどで買える。まるでジョークのように小さいが、このサイズゆえに、缶に残った汁をきれいに拭える。“CAN”P料理には欠かせないアイテムだ。
全体をかき回したら、鶏肉だけを一度トリ出しておく。
「なぜそんな訳の分からぬことを?」と思うかもしれないけど、このひと手間で美味しさが断然変わるのだ。ようはタレだけを入れ、鶏肉は後で入れたいんであります。
鶏肉をトリ出したら(大事なことなので2回書いた)、メスティンにフタをして炊飯開始!
メスティン炊飯で失敗しないコツは2つ。ひとつは米にしっかり水を吸わせること。もうひとつはバーナーパッドを使うこと。バーナーパッドは炎を熱に変換するので、いわばパッド(網)全体が熱源になる。その上にメスティンを載せれば、長方形の形状でもほぼ全体に熱が行き渡る。
中火で加熱して6〜7分。湯気が盛んに出てきたら弱火にして10分。火から下ろして蒸らしタイムへ突入する。
蒸らし始めて5分たったらフタを取り(熱いので手袋などを使って開けること)、あらためて鶏肉を入れる。この作業はなるべく手早くし、再びフタをして蒸らしを継続する。さらに5分、蒸らしてから開ければ……。
かくのごとし。「やきとり缶かしわ飯」の缶成であります。
立ち昇る香りが豊かだ。甘辛いやきとりの匂いと、乾物の根菜特有のうまみが凝縮された匂いが混ざり合い、食欲をぐいぐいそそる。
ひと口いただくと、やきとりがジューシーで柔らかい。米と一緒に炊き込まなかったおかげだ。やきとり缶は加熱調理済みなので、さらに炊き込むと過剰な熱が加わって、鶏肉の水分&脂が抜け落ちてしまう。それを避けるには蒸らしのタイミングで入れるのが一番。これはやきとり缶に限らず、缶詰を使った炊き込みご飯すべてに共通するテクニックなので、ぜひ憶えて欲しい。
鶏肉&根菜のダブルのうまみが染みこんだご飯がウマい。ただし塩気は薄めだ。もし汗をたっぷりかいた後なら、最後に塩を振りかけて食べるのがオススメであります。
今回のCAN詰情報:
ホテイフーズ
「やきとり たれ味」
¥172(75g)