■揚げ玉で油っけを補ったサバそぼろ飯

和風の味付けで白ごはんがすすむ

 2品目はサバそぼろ飯にした。保冷しておいたサバのそぼろに、めんつゆを加えて甘辛く味付けし、白ごはんの上に盛りつけ。トッピングには揚げ玉と紅ショウガを登用した。

 ニンニク&ショウガで下味を付けたサバそぼろに、濃いめのめんつゆが良く合う。そのままでもごはんが進む味だったけど、揚げ玉を加えたことでサクサク食感が加わった。同時に油っけも加わったから、サバのそぼろを最後まで飽きずに食べられた。

 昼には洋風のサバサンド、夜に和風のサバそぼろ飯と、ベクトルの違う2品が作れた。サバ尽くしの1日でありました。

■ドンキのサバ缶の存在意義

タイで製造しているが原料のサバは日本産

 ところで、このドンキのサバ水煮缶には、日本で水揚げされたサバが使われている。それをタイに送り、缶詰にしてから、また日本に戻しているわけだ。なぜ、そんな手間を掛けているのだろうか。

 前述したように、缶詰なら日本よりもタイで製造したほうが安くなるという理由がひとつ(輸送費をかけても安い)。そのほか、日本では小型サバは食用として需要がないこともある。日本人は脂が乗った大型サバが好きだからだ。

 考察すべき点はまだある。日本のサバ漁は、魚体のサイズに関係なくまとめて獲ってしまうが、それは悪習慣なのだ。産卵前のサバまで獲ってしまうため、将来の資源を食い潰しているような状態であり、昔から問題のある漁獲方法だと指摘されてきた。

 そうして獲ってしまった小型サバは、基本的に養殖魚の飼料に利用されてきたが、それなら食べてあげる方が有効な活用法かもしれない。そう思えば、このドンキのサバ缶は存在意義があるのではないだろうか。

 日本の漁業の問題。デフレ下においての低価格のありがたさ。そしてサバの使い途。いろんな意味で探究心をそそられる、ドンキのサバ缶なのであります。

 

●今回の缶詰情報

ドン・キホーテ「鯖が2尾以上入ったさば水煮缶詰 固形量280g、内容総量400g」 ¥430

https://www.donki.com/j-kakaku/product/detail.php?item=4610