■さて、どうする。どうなる今年

光岳小屋へと続く、この道を早く歩きたい

 役場の担当の方と打ち合わせ。今年の営業についてと、それに伴ってコロナ対策をどうするかの2つが大きな議題だ。他の山小屋はわからないけれど、光岳小屋はどうしましょうと心配してくれる。

 私はまだまだ落ち着かない世の中の状況、登山者のコロナの感染、小屋でのクラスター発生がとにかく心配だ。小屋に辿り着くまで、かなりの時間を有する場所だから、移動のリスクもあるし、到着後に体調が悪くなっても困ってしまう。狭い小屋だから隔離も課題だ。

 また、小屋を開けるとなると、山の奥まで人を呼び込んでしまうことになる。「呼び込む」という言い方は、ちょっと変だけれど。例えば、お隣りの山小屋がやらないとなると、道中のどこかで何かがあった時、助けに行くのにも時間がかかる。小屋が空いてるから、と気軽に来れない場所だからこそ、そんな問題も考えてしまう。

 さらに、長野県側の登山口は数年前の台風の影響で林道が崩れてしまい、現在も工事中だ。徒歩でのアクセスも不可となっている。こちらは7月には歩いて来られるように整備が進む予定だという話だけれど、近年の長雨を思うと予定通りに事が運ぶのかどうか怪しい。

 それから、不安がもう1つ。私が考えうるコロナ対策を全て整えて営業したところで、果たしてお客さんは来てくれるのか。定員も半分以下になるだろうし、一昨年までの利用者数のデータをみたところで、比べることはできないので参考にならない。

 いやはや……。さてどうしたものか。