今年の営業は、7月からスタートとなりました。
7日の時点で、ヘリは3モッコを残して終了。まだ荷上げが完了していません。その後、天気は快晴続きでしたが、次にヘリが来る予定は14日の週になるとのこと。この週は天気予報が悪いので、荷物はまだまだ揃わなそうです……。

今年の光小屋は、初めましてのメンバーを迎えて、どうなることやらです。こればっかりは山に来てみて、一緒に生活して、働いてみないとわかりません。メンバー同士、気が合わなくてもいいんです。同じ方向を見ていれさえすれば!
初年度から変わらず、「よく食べ、よく寝て、元気に家まで帰ろう」をテーマに皆さんをお迎えします。今シーズンも、温かくお見守りくださいませ!
こんなに遠い山小屋でも、シーズンが始まればたくさんの人に会うことができます。今回は、いつ思い出してもパワーをくれる元気溌剌なお客さんのお話しをしましょう。
■出会いに圧倒される山小屋生活

受付時にいろいろ記入してもらって気がつくのは、光小屋に宿泊されるお客さんは60代、70代が多く、たまに80代の方もいらっしゃる感じ。テントを担いでくる70代の強者も多いから驚く。
ある年の夏に訪れた70代の男性は、甲斐駒ヶ岳まで行くんだと目をキラキラさせていた。北海道からバイクでやって来て、友達に光岳の登山口まで送ってもらったと言う。
「学生の時からずっと南アルプスを縦走してみたくて、行きたい行きたいと思っていたらあっという間に70歳になっちゃった」と笑う顔に後悔はなく、いろいろな選択をしながらいい人生を過ごされてきたのだろう。歳を重ねても冒険していいんだ。

同じ月の終わりにやってきた75歳の男性も印象的だった。56年ぶりに光岳に来たと言う。お米も2合持ってきてくれた。なかなか到着されず心配したけれど、食欲もあって夕食は残さず平らげた。翌日、「山は変わらないね」と言い残し、来た道を帰っていった。渋い。

72歳のテント泊のお客さんは、3周目の百名山、100座目を光岳で迎えた。3周目の100名山達成と聞いて、朝イチの小屋が沸いた。いいよいいよ、とお客さんは遠慮するのだけど、私たちの気が収まらず3周目のお祝いをさせてもらったっけ。