暖かくなってきました。今年も張り切っていくぞ〜! と気持ちは暑苦しいくらいです。
そろそろ今シーズンの予約のことやら、営業のことやら、なんやかんやお知らせします。あと、この連載『私、山小屋はじめます』が書籍化します。発売日は5月19日です!
■ヘリが飛び次第、営業開始します!

今シーズンの営業期間は、6月1日(日)から9月30日(火)までとなりました。例年は6月末にヘリで荷上げをして、7月の海の日あたりに営業をスタートしていたのだけれど、今年は早めにスタートできるよう準備中。6月は天気の心配があるけれど、7月だって光岳は40℃近い暑さの日になるか、雨降りか。だったら、あまり変わらないだろうと考えて、今年は試しに6月1日から小屋を開けてみようと決めたのだ。ヘリが飛び次第、営業を開始しますよ〜。
例年荷上げをしている6月末は、町の気温が高過ぎて食材の保管が難しい。人参だって溶けてしまうくらいなのだ。光小屋は予約が取りにくい(実際は当日空きが出ることも多いのだけれど)という、皆様の声にもお応えしたいという理由もあって、営業開始を早めてみます。
さらに、年々雪解けが早くなり、新芽が芽吹く季節も早くなってきている気がする。人が早い時期から山に入っていれば、鹿の食害から高山植物を守れるのでは? という淡い期待もあったり。理由は盛り沢山です。

なんだかんだ数年営業してみてわかったのは、小屋閉め作業時に水が欲しい(そりゃそうだ!)。そこで、作業自体を前倒しすることになったわけ。なので、今年は水がまだ凍結せずにポンプアップができる10月初旬には小屋閉めをするつもりなので、営業は9月末までとします。
例年10月以降は、夏に天候不良で来られなくて、仕方なく秋に来る、という方も多かった。しかし、到着が遅い方、体調不良などで小屋に辿り着けない方も夏より多かったように思う。小屋がやっているから来られる半面、来られてしまうからこそ発生するリスクもあるのでは、と思ったり。
そんな諸々を考えた結果、今年はこんな方針になりました。私お得意の、“とにかく、まずはやってみよう!”というわけ。
■初のレンタルテントの試み

今シーズン予定している大きなチャレンジは、テント場の全日予約制とレンタルテントの導入だ。テントに泊まってみたいけれど、道具を揃えたり、自分で背負ってくるのが難しいという方に向けた新プラン。せっかく登ってくるならば、より深く自然の中に身を置いてほしいし、光岳での宿泊に選択肢を増やしたいのが狙いです。
レンタルテントの定員は6名(3名×2張)。ドミトリータイプで利用できるようにする。その分、テント場は狭くなって受けられる予約数は減ってしまうが、この3シーズン平均すると1日6張ほどの張り数なので十分対応できるはず。連休などの混雑解消にも多少は繋がるのではないだろうか。オプションで小屋での夕食、朝弁当も付けられるようにします。

「この1週間、太陽を見ないね」なんてくらい、連日ガスガスジメジメな時もあるので、テント泊装備をいかに清潔に快適に整えるかが課題で、これから作戦を練っていくところ。テカリでテント、身軽にテント。いいと思うんだけどな〜。