3月。
今年の営業をどうするべきか役場とやりとりを進めるが、コロナウイルス感染者も増えてきてなかなか方針が決まらない。静岡県のガイドラインが3月末にできるので、それに沿って対策をとれば営業が出来るとのこと。コロナウイルスがこんなに長引くなんて、去年の今頃は思ってもいなかった。
さて、どうしたものか。
■春になって、ようやく始動!
4月、やっと新年度になった。とうとう動き出せる!
光岳小屋の所在地は長野県飯田市になるけれど、じつは静岡県の施設を川根本町役場が管理している。その川根本町は、私の住んでいる町から高速に乗っても、4時間半もかかる。最初に浅間山が現れ、それから南アルプス甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、甲府盆地を抜けて、どんどん景色が変わる。高速を下りて40キロ。打ち合わせに行くだけでもプチ旅行だ。
やっと川根本町に到着。眩しい朝、川根茶の新芽が光る。こんなにきれいな朝を迎えると、私の勝手な解釈だけれど、これからのことはきっとうまくいく、そんな気持ちになる。太陽さんも味方してるわ、なんて思うのだ。単純。
打ち合わせの前に鈴木町長さんにお会いする。川根茶を淹れてもらったのだが、お話しに夢中になってしまって飲むタイミングを逃してしまった。心残り。出されたものは残さないという我が家の教えに反している。しまった。
町の人は「ここにはお茶しかないから」なんていうけど、町の名産としてお茶があるなんて羨ましい。
川根本町は、南アルプスとその前衛の山々が連なる山間地の山霧と大井川の中流地域の川霧に包まれて、ちょうどよく日光が遮られ、お茶が紫外線を浴びる量が少なくなるらしい。そうすることで、甘み成分のテアニンが多くなるのだそう。
なにしろ川根茶は「日本三大銘茶」である。お茶しかないなんて言いながらどこか誇らしげだ。また、そのお茶を使った羊羹や大福も絶品。お茶にお茶を合わせていただくのも、またいい。
町の美味しいもの、山でも提供できたらいいな。