<今週の光岳最新情報>

 雪がぱらついても、日中陽が出ると消える程度です。三吉平から上、日陰のところは雪が残っているので注意。不安な方はチェーンスパイクの持参をおすすめします。水場は静高平は凍結。小屋から往復20分の水場は問題ありません。

 引き続き、トイレ使用時はトイレットペーパーの持参、使用後のお持ち帰りにご協力ください。

■初めての登山道整備へ

これぞサムライUL登山スタイルじゃ

 茶臼小屋から光岳小屋までの登山道整備のため、畑薙第一ダムより入山。静岡県側からは、お久しぶり。

 前回、登山道上に横たわっていた倒木の処理は済んでいるため、今回は主にハイマツを切っていく作業だ。持参したアイテムは、手ノコギリ一本。これぞ、一本勝負。手ノコギリは常に手に持っておき、気になった枝をバシバシ切っていく。カメラと同じで、バックパックに仕舞ってしまうと出すのが億劫になるから(私だけか?)。しばらく使わなそうな時は、ケースに入れたノコギリを侍みたいに腰に差す。

 ちなみに私が使ったのは、道中コメリで購入した「SAMURAI」という庭師さんも御用達の逸品。軽くて、とてもいい感じに切れる。腰に刀じゃないけれど、ついついかっこつけたくなる。我はサムライUL登山道整備士であるぞ。

■吊り橋を渡らなければ始まらないのだけれど…

畑薙大吊り橋を渡る。こ、こわい

 当たり前のことだが、登山道整備は山に入らなければ始まらん。もっと言ってしまえば、家を出なければ始まらないのだ。住まいのある長野から畑薙第一ダムまでなんと5時間。300km。ウヒョー。そして、登山口からはまずこの大吊り橋を渡らなければならぬ。

 標高2,500mを越える山小屋の主ではあるが、じつは高いところが得意ではない。後ろから人が歩いてくるとえらい揺れるし、怖いから前だけ見ていたいけど、わかっているのについ下を見たくなる。それで立ち止まって、じっと覗いてしまうんだ。

 例えば、今うっかり隙間に足を挟んでしまったらどうなるだろう。落ちるのか、ひっかかるのか、おしっこはちびるのか、そんな無駄な想像をしてしまう。

 この吊り橋は全長181m、高さ30m、定員15名。ここらへんの吊り橋の中では、一度に渡れる定員は多い方だけど、ちょっと不安。すれ違いはしたくないな。

 そんなことを考えながら、無事に橋を渡り、標高差1,440mをぐいっと登って茶臼小屋に到着。コースタイムは6時間40分だけれど、作業をしながらだからもうちょっとかかったな。でも、登山道整備は明日から本格的に始まるのだ。