■この先、どうなっちゃうの?

雨の中の整備は寒い。ひたすらハイマツを切る!

 ここ数年、毎年のように台風や、ゲリラ豪雨が増えてきている。素人から見ても、それが登山道の荒廃を進めているのは明白だと思う。台風や豪雨の後は、必ず整備が必要な箇所が出る、といっても過言ではない。山を歩いていても、数年前とだいぶ景色が変わったな、と感じる。土壌の浸食のスピードが早くなってきている。

 山でよく見る木道は、腐食し老朽化が進んでいるものも多い(じつは一回、ガタガタの木道からストンと滑って落ちて、大怪我をしました。ただ落ちただけならなんともないんだけど、ちょうど錆びた杭が出ていて12針縫った……)。歩きにくいし、それを避けて登山者が脇の草の上を歩いてしまうこともある。植生を守るための木道なのに、本末転倒だ。

 今まではどこかの知らない誰かの気持ちで補われてきたけど、コロナ禍を受けての山小屋経営の悪化、経営者の高齢化など、もう誰かの気持ちだけで繋ぐのは無理なのではないかと、実際に山の整備に入って感じた。

 もちろん、山で生活して、山を仕事にしていく以上、整備は続けていくつもりではいる。難しいな。向き合っていかねば。

撮影用三脚を背負いました。様になっている?!