■木の根元を見ると違いは一目瞭然
では、樹形でも葉っぱでもなく、なにを見比べればいいのでしょうか。
じつは、簡単に見分けるには木の根元を観察してみてください。ピンクの花びらがヒラヒラと地面を埋めるように散っているのであれば、その木はサザンカです。サザンカは花びらが一枚ずつ独立しているので、花弁がバラけて散ります。
対して、花がそっくりそのままポトリと落ちていたら、その木はツバキです。ツバキの花は根元で筒状に繋がっているため、花弁がまとめて落ちるのです。
ね、簡単な見分け方でしょう?
ツバキもサザンカも日本の原産種で、耐寒性が高く非常に育てやすい常緑樹なので、昔から庭や公園によく植えられてきた身近な植物です。ちなみに、庭の垣根として植えられているのは、ツバキよりも小さい葉が密に生えるサザンカが多いようです。
皆さんの通勤コースにあるピンクの花がツバキなのか、それともサザンカなのか、スマホばかり見つめていないでたまには目線を上げて観察してみましょう。新しい知識が加わると、きっと日常が少しだけ違って見えますよ。