3月に入ってから、アウトドアショップの店頭にはバックパック、シューズにウェアと、たくさんの新製品が並び始めています。なかでもこの春、注目度が高いニューモデルが、本日発売となった「ジェットボイル フラッシュ0.8L」と「ジェットボイル フラッシュ 1.0L」です。

 じつは、発売日の今日までSNS含め、全世界で製品情報の公開が一切禁止されていたという念の入りように、ジェットボイル社の本気度が伝わります。ここではいち早く、既存モデルからの変更点や新たなディテールについて紹介してみましょう。

■もっとも大きな変更点はつまみの仕様

 ジェットボイルとは、その名の通り、「高速でお湯を沸かす」ことに特化したクッキングシステムです。2003年のデビュー以来、湯沸しにかかる時間を大幅に短縮できることが大きな話題となり、すっかりアウトドア好きたちにとっては定番のギアとなりました。

 そのジェットボイルが4年振りの新作発表ということで、大きな話題になることは間違いありません。

左が従来の「ジェットボイル フラッシュ」、右が新作「ジェットボイル フラッシュ1.0L」 *実際の商品とはカラーが一部異なります

 既存の定番モデル「ジェットボイル フラッシュ」と比較しながら、ニューモデル「ジェットボイル フラッシュ1.0L」の変更点を見ていきましょう。

 まず、クッカーをセットした状態で2つを並べてみます。どこが違うか、よ〜くご覧ください。バーナーとクッカーの接続部周辺の仕様が、少しだけ変わっていることに気がつきませんか?

万人が使いやすいターン式つまみを採用

 変更点の多くは、このヘッド部分に集まっています。

 なかでももっとも大きな変更点は、火力調整つまみの形状です。既存モデルはシンプルな棒状の金属をつまんで捻る無骨な仕様でしたが、新作ではより細かい調整がしやすいターン式に変更されました。

左が新作。右の既存モデルよりも壊れづらく、ケアもしやすくなった

 片手でガスを出しながら、もう片手でイグナイター(点火装置)を押すのが従来の点火方法でしたが、新作は火力調整つまみを捻り切るとイグナイターが作動して点火されるワンステップで済むことも変更点です。家庭用のガスコンロなどと同じような点火方法なので、アウトドア用のバーナーを扱い慣れていない方々にも優しい仕様といえます。

 ちなみに、テスト時は気温0℃でしたが、一発でスムーズに点火できました。雪山など、より寒い場所で使う場合は、フリント式のライターを携行しておくと安心でしょう。

オレンジ色のグリップ部分は滑りづらいシリコン製

 また、火力調整時にシステムを抑える手の置き場が不明瞭だったことを改善すべく、シリコン製のグリップが設けられていました。小さな変更点ですが、これで使用時に抑える方の手の座りがかなり良くなっています。グツグツとお湯を沸かしながらでも、安心して細かな火力の調整ができます。