そろそろ梅雨明け間近、登山の本格シーズン到来です。「最高の景色を前に食べるご飯」を、登山の楽しみにしている方も多いことでしょう。
しかし、山でウマいご飯を食べようとすると、重たい食材や調理道具を全て背負っていくのが宿命。そこで、軽量かつ日持ちもするドライフードの出番なのですが、どうしても味はイマイチ。重さや食材の日持ちと味のトレードオフについては、「まあ、山だしね、仕方がないか……」と諦めるのが、これまでの常識でした。
そんな中、昨年の登場以来、飯好きハイカー界隈をざわざわさせているのが、新しいドライフードブランド「マウンテン グルメ ラボ(以下MGL)」です。水と一緒に火にかけるだけで簡単に作れるのに、お味は「圧倒的……感謝っ……!」ってな感じ。大変な思いをして山で凝った料理を作るのがバカらしくなるくらい、手軽でウマいんです。
気になるMGLのラインナップや、開発の経緯について紹介していきましょう。
■発売にたどり着くまで試作だけで2年
「マウンテン グルメ ラボ」とは、昨年スタートしたばかりの新しいドライフードブランドです。
彼らの考えの根底にあるのは、「山でも、もっともっと美味しいものを食べられるようにしたい」という単純なもの。しかし、その取り組みの力の入れっぷりと、発売に至るまでの道のりは単純な話ではありませんでした。
下北沢で和食店「namida」を営むシェフ監修のもと、発売にたどり着くまでの試作だけで、2年もの歳月がかかったそうです。その理由は、美味しいだけでなく、楽しいひと捻りが加えられた料理の提案を目指しているから。
「鶏と舞茸のシェリー煮込み」、「ラムと豆のトマトシチュー」など、ラインナップしている料理名を並べただけでも、今までの山ごはん業界にはなかった一皿に仕上がっていることは明らかでしょう。開封した時の複雑な香りでも、「僥倖っ……なんという僥倖……」とカイジ状態になれます。
ちなみに、開発に試行錯誤している様子はブランドのHPに掲載されているのですが、これが途方もなく手間暇をかけたトライ&エラーの連続。「最終的には山でフルコースができるくらいのラインナップ」を目指しているそうです。お、お疲れ様です!