年末が近づき、駆け込みでふるさと納税の寄付先を探す方が増える時期です。

 期限に追われて慌てて申請先を決めてしまうこともありそうですが、日本全国にはキャンプ場やアウトドアフィールドを抱える自治体がたくさんあります。アウトドアが好きなら、ふるさと納税をただの税金対策と考えてしまうのはもったいない! 返礼品として、アウトドア道具や地域ならではのサービスを用意しているところもあるからです。

 「どうせなら、趣味に直結する返礼品を選びたい」

 そう考えるみなさんのために、おすすめの返礼品についてまとめてみました。今年は限度額に達してしまった方も、来年用に知っておいて損はないと思います。

◼️アウトドアギアの返礼品は地元企業応援型

 まず人気なのは、やはりキャンプ道具です。

 なかでも、一番の充実度をみせるのが、金属加工業が盛んな新潟県・三条市。「スノーピーク」や「ベルモント」、「キャプテンスタッグ」など、地元が誇る人気ブランドの製品を選ぶことができます。焚火台やバーナー、チタンマグをはじめ、ホットサンドメーカーやクッカーなど、かなりの数のアウトドア製品が対象なので、返礼品サイトをじっくりと検索してみましょう。

DODは東大阪を拠点にするブランド(画像:DOD HPより)

 関西エリアにも、地元のアウトドア製品を返礼品に採用している自治体が数多くあります。例えば、滋賀県・米原市は高品質なダウンジャケットやシュラフのブランドとして知られる「ナンガ」の製品を採用。大阪府・東大阪市も、市内に本社を置くビーズ株式会社が展開する人気ブランド「DOD」の製品を、2025年から返礼品として採用し始めました。

石巻市とタキビズムが共同で開発した焚火台
石巻市内の職人が製造を手がけている

 他にも、北海道の石狩市が「トリパスプロダクツ」、宮城県石巻市が「タキビズム」の焚火台をそれぞれ扱っていたりと、かなりマニアックなブランドを返礼品に選んでいる自治体もあります。石巻市に至っては、オリジナルバージョンの焚火台まで製作しています。これは、返礼品の担当者がコアなキャンパーだとお見受けいたしました。

◼️変わり種は山小屋宿泊券や遊漁券も

 近年増えているのが、キャンプ場の利用券やアウトドア体験プランです。

 特に長野県、岐阜県、熊本県など、人気の山岳エリアを抱える自治体がツアー型の返礼品を出しており、登山ガイド付きのトレッキングプランや星空観察会、川下りカヤック体験などを選ぶことができます。

立山町の宿泊券は、人気の立山室堂エリアにある山小屋も対象

 変わり種としては、山梨県や長野県、富山県など、山小屋の宿泊券を用意している自治体もいくつかあります。立山エリアの山小屋や南アルプスの七丈小屋、中央アルプスの宝剣山荘、妙高の高谷池ヒュッテなどが対象です。

 各地の遊漁券の年券や遊漁船の乗船券を選ぶこともできます。これは、納めた金額以上の魚をゲットできるか、それとも丸坊主に終わって手ぶらで帰るか、腕が問われる返礼品ですね。

被害の拡大と共に、支援の輪も広がっている(画像:さとふるHPより)

 また、今話題の熊対策の支援金としても寄付できます。秋田県の大館市や石川県の白山市では熊肉を使ったジビエの返礼品があり、食べることで地域を支援するのもありです。