軽くて、日持ちがするうえに、調理はお湯をかけるだけと超簡単。フリーズドライは、山ごはんの強い味方です。
フリーズドライといえば、味噌汁やスープ、雑炊のイメージが強いですが、業界のトップランナー「アマノフーズ」のオンラインショップを覗いてみたところ、なんと“お湯をかけて戻すかつ丼”を発見! 味噌汁や雑炊、にゅうめんなど、汁気のある料理がお湯で戻るのは想像がつきます。しかし、衣がサクサクしたかつ丼もお湯をかけて復元できるの? これってどういうことですか?
気になるフリーズドライのあれやこれやのお話を、アマノフーズのマーケティング担当・三隅さんに伺ってきました。
■あえて難しいとされていた揚げ物に挑むわけ
揚げ物のフリーズドライが初めて発売されたのは、今から遡ること8年前。2015年10月のこと。メニューは「チキンカツの玉子とじ」でした。
「味噌汁やスープとは全く異なる、メインディッシュをフリーズドライにしてみようという試みからこの商品は生まれました」
かまぼこなどの練り物類、デンプンを多く含む芋類、こんにゃくなど、フリーズドライに向かない食材もあるそうです。油分が多い揚げ物もフリーズドライで再現するのが難しい料理の一つで、長らく製品化は不可能と考えられていました。
しかし、あえて難しいことに挑む攻めの姿勢がアマノフーズらしいところ。
「私たちは、メーカーとしてフリーズドライの可能性を広げるために、日々新たな挑戦を続けています。揚げ物のフリーズドライ化も、『こんなこともできるの?』という課題にあえて挑戦することで、皆さんにアマノフーズのことを知ってもらうきっかけにもなるとも考えました」
結局、製品化に至る道のりは想像以上に苦労が多く、開発期間は1年近くにも及んだそうです。