山登りが好きな方の中には、登山用と災害用の備蓄を兼ねて、アルファ米やフリーズドライ食品を常時ストックしている方は少なくないはず。どの商品も賞味期限はかなり長い。しかし、久々に引っ張り出してみたら期限が切れそうになっていた、なんてことは案外多い。
山でならば気にならないが、普段のご飯として非常食をそのまま食べるのは少し味気ない。そこで少しの手間で非常食(アルファ米)を美味しく食べられる調理法をお伝えしよう。山やキャンプでも有効なので、アルファ米のストックがある方は手元にご用意を。
■まず、初級編は握って焼く
まずは、もっともお手軽な食べ方から紹介しよう。
手順は簡単。まず、お好みのアルファ米を戻したらラップに包んでおにぎりにする。その表面にフライパン(くっつきづらい加工のフライパンが便利)で軽く焼き目をつけるだけ。
これだけで、香ばしい焼きおにぎりになる。焦って動かすと崩れやすいので、しっかりと焦げ目がついてからひっくり返すのがコツだ。焼き付けるときに、醤油をひとたらししたり、味噌やゴマを薄く塗ってから焼くとさらに美味しい。
表面にこんがりついた焼き目が美味しそうでしょう?
さらに、お吸い物を入れてお湯を注ぐだけの、焼きおにぎり雑炊にアレンジするのもおすすめ。朝ご飯や食後にもうちょっと食べたいってときに、覚えておくといいだろう。
■中級編は油を加えて炒めてみよう
アルファ米のパサつきが苦手という方も多い。前述のように汁気を足すのが1つの手だが、油分を加えてみても食べやすくなる。パラパラ感を生かしつつ炒めれば、より美味しく仕上げることができる。
冷蔵庫を開ければ1つはあるであろう、卵と一緒に炒めてみよう。
油を温めたフライパンに卵を入れ、そこに戻しておいたお好みのアルファ米を加えて強火で炒める。お好みでブラックペッパーやケチャップ、カレー粉などで味を調えれば、簡単にパラパラのチャーハンやチキンライスが出来上がる。
お店で食べるチャーハンのような、絶妙なパラパラ具合が簡単に再現できる。ひと手間だが、きれいに盛り付けることもお忘れなく。
■山でも使える、目から鱗の組み合わせ
最後に登山用の食事としても使える、乾物と組み合わせた美味しい食べ方も覚えておこう。ポイントとなる食材は、薄いスライス餅だ。
まず、スライス餅をハサミでなるべく細かく刻む。これが唯一にして最大の手順だろう。
あとは、この餅とお好みの乾物、お吸い物をアルファ米に入れて、よく混ぜる。そしてお湯を注いで米が戻ったら、再度よく混ぜる。以上。
これだけで、もちもちのオリジナルおこわが完成する。具材はお好みで。ヒジキと豆なんて組み合わせもおすすめしたい。
試しに今晩の食卓に出してみよう。きっとあなたの旦那さんは、これがアルファ米だということに気がつかないに違いない。