■木漏れ日の佐野坂を歩く

木漏れ日が心地よい道

 佐野坂峠は白馬村で唯一舗装されていない塩の道であり、ぜひ訪れてほしい場所である。佐野坂駐車場に車を停めて、佐野坂の一本道だけをゆっくり歩くのも良い。古道らしい古道であり、西国三十三観音が塩の道を見守っている。「大きな岩に牛方たちは腰掛けて休んだのだろうか」など想像が膨らむ。

 お次は、佐野坂から青木湖へ。人気の「ao LAKESIDE CAFE」というお店で絶景を見ながらランチタイム。野沢菜のニョッキとビールが美味しかった。

趣あるちょうじや

 大町市には山田町の桜並木ストリートや歴史や人々の暮らしの博物館「ちょうじや」や国宝の仁科神明宮が塩の道にあるので、ポイントだけでも順番に訪れるといい。小谷村の標高の高いところから街へ辿り着いた感覚が味わえる。

 最後に偶然出会った方のカフェ「TOBIRA」さんに立ち寄ったのだが、ここは大町の入り口であると古い地図を見せてもらった。普段なかなか飲む機会のないお抹茶をいただいて旅を締め括った。

■秋の小谷、白馬、大町へ

コスモスが綺麗な季節

 白馬はウィンタースポーツのイメージが強かったが、雪のない季節にはトレイルを歩いて、自然を感じながら歴史に触れることを楽しむことができる。寄り道しながら現代との融合を感じつつ、自分だけのトレイル旅をつくっていくこともおもしろい。私は普段は高い山にばかり登っているが、こんな過ごし方も乙なものだと思った。

 HAKUBAVALLEY八景の公式サイトに塩の道についても詳細があり、またInstagramで八景のフォトコンテストも開催しているので、ぜひ歩きながら写真も撮って応募してみてください(フォトコンテストは11月17日まで)。