長野は朝晩の気温も一桁になり、冷え込みを感じる日が増えてきています。山には雪が積もり冬の便りが届いたようです。早速、雪に触れたいと思い、爺ヶ岳に登ってきました。

爺ヶ岳南峰から中峰と北峰の雪景色を望む

 10月24日は厚い雲に覆われていた山々も、25日は青空とともに姿を現して真っ白に染まっていました。

 「立山黒部アルペンルート・扇沢駅」を下ったところにある「柏原新道」の登山口から登り出しました。スタート直後から急登ですが、その名も「モミジ坂」というように、鮮やかに色づいた広葉樹が迎えてくれます。たくさんの落ち葉もふかふかです。それに励まされるように標高を上げて行くと、足元にうっすらと雪が積もっています。新雪を踏み締める感覚にワクワクしてしまいます。目線を上げると、針葉樹に粉砂糖を振ったような雪化粧! 視界が開け、振り返るように扇沢方面に目を向けると、そこには“圧巻の三段紅葉”の世界が広がっていました!

 「山頂部の冠雪」と「山の中腹の紅葉」が一度に楽しめるのは、この時期限定の特別な景色です。彩り鮮やかな紅葉の森、その上部を覆う積もったばかりの白銀の雪。秋と冬の境界線です。それを見ることができる僅かな瞬間に立ち会うことができて感無量でした。

 朝方は山頂まで真っ白でしたが、登頂して下山する頃には早くも雪解けが始まっていました。寿命の短い雪、儚いですね。深まる秋、冬はすぐそこまで来ています。きっと晴れる日が続くと溶けてしまうでしょう。