今年は雪の便りがよく届き、雪山遊びもフィールド毎に楽しめているのではないかと思う。「雪山登山は?」と言うと、今年は積雪が多すぎて、敗退することもあった。そろそろ雪が落ち着き、雪崩のリスクも考慮しつつだが、登りやすくなってくるのではないかと期待しているところだ。
2月は低山を楽しみ、挑戦した山は撤退となったこともあり「ピッケルを使った山行をしたい」という欲望が沸々と湧いていた。それを叶えるべく、晴天の赤岳を登って雪山登山を満喫してきた。
■リスクヘッジして挑む文三郎尾根!

赤岳(あかだけ)は八ヶ岳の最高峰であり、標高2,899mの高さを誇る。雪山登山では経験豊かな登山者向けのコースで、技術や装備が求められる。
この日は快晴予報だが、「風が強そう」という一抹の不安もあった。そこはリスクヘッジして、文三郎尾根をいき、その場に立った時点で予想以上の風なら撤退することを前提にした。
登山口に辿り着くまでも凍った道が続き、美濃戸山荘駐車場までの林道は雪深く、チェーンが必要となっているので注意。もちろんチェーンを装着して向かった。
■序章はゆるやかな雪山ハイク

南沢コースを行き、2時間ほど行者小屋までゆるやかな雪山ハイクを楽しんだ。樹々にもたっぷり雪が積もった幻想的な景色、耳を澄ましても静寂で、自分たちの足音しかない。普段の喧騒から解放されて、自然の良さを深く感じる。歩き出しからワクワクしてしまう。
行者小屋に着くと多くの人で賑わっていた。ここで装備と気持ちを切り変えて、頂に向かっていくのだ。ハードシェル、バラクラバ、ゴーグル、グローブを着用して稜線の風に備える。稜線で風にあたりながら装備を変えることは危険なので、ここで全部変えていくことをお勧めする。ヘルメットをし、ピッケルを持ち準備万端!