夏から秋へと変わり、空気が心地よい。長野県は過ごしやすくなってきたと感じている。私の地元である長野は魅力満点で紹介したいところばかりだ。

 前回は志賀高原について書いたが、今回は、今年開園25周年を迎えた「白馬五竜高山植物園」をおすすめしたい。植物園は紅葉が始まり、少しずつ鮮やかになっている。ゴンドラを降りた標高1,515mは冷涼な空気に包まれ、季節のうつろいを感じさせる。

 トレッキングコースは木道を進みながら花々と北アルプスの絶景を望むフォトジェニックなルート。これからますます紅葉が進み、黄金色のダケカンバや真紅に染まるナナカマドが迎えてくれるだろう。目指す小遠見山までの道は適度なアップダウンで、体力のある方なら初心者にもおすすめ。足元にはウメバチソウやマツムシソウなど、秋ならではの高山植物がひっそりと咲き、楽しませてくれる。

■白馬五竜でワクワク

スタンプラリーに挑戦中

 まず、最初にエスカルプラザでゴンドラのチケットを購入する。そこで25周年記念にスタンプラリーを行っているのが目にとまり、チャレンジすることに。白馬五竜の中に点在するスタンプポイントを巡って、一つの絵を完成させる。これがゲーム感覚でワクワクして楽しい!

 山頂駅で押し忘れると戻れないので要注意。私はうっかり行きのゴンドラに乗る前のスタンプを押し忘れてしまい、再び山麓駅のゴンドラ乗り場に戻ったのだ。

■秋さがしのトレッキング

靄の中に浮かぶ真紅なナナカマド

 体力に自信がある方ならぜひ挑戦したいのが、片道90分の小遠見山へのトレッキング。天候によっては気温がぐっと下がるので、防寒着や手袋が必需品だ。

 この日は小雨模様。山頂駅で防寒着とレインウェアを着込み、折りたたみを持ってスタートした。本来なら近くに望めるはずの五竜岳も霧に包まれ、足元の紅葉だけが幻想的に浮かび上がる。「こんな日こそ出会える景色がある」 そう感じながら、普段は見られない神秘の風景を探して歩くのもまた楽しいもの。少し体を動かせば、肌寒さもいつしか心地良さに変わっていく。

水滴したたるアザミ
幻想的な霧の景色

 白馬VALLEYのインスタグラムのフォトコンテストも開催しているのでぜひ参加してみてほしい。高山植物園での写真も募集している。