■ローカルな冒険は続く

鉄道と景色のコラボ

 小谷村の雨中地区では、姫川沿いに塩の道が残っている。大糸線を走る電車を眺めながら歩いてみた。1時間に1本しか電車はないので電車に会えたらラッキー! またこれからの季節は紅葉が見頃になるので素晴らしい景色が見られる。

 次は牛方宿へ、外観も趣があるが中へ入ると昔へタイムスリップしたかのような感覚になる。また、牛方宿の前の道路から舗装されていない塩の道へ入ると、登山道のような道に古い街灯があり、ここを歩いた人々の姿を想像することができる。

■道を歩けば “人”に当たる

水路と緑の癒しの道

 白馬へ移動し、新田という地域の塩の道を歩く。ここは舗装された道に紫陽花が咲き誇る場所である。周りの古民家が素敵で、風情がある景観に思わず写真を撮って楽しんでいた。岩蕈(いわたけ)山の麓​に広がる里の良さを感じる。そこで宿の傍に「まりぱん」というパン屋さんを見つけた。毎日はやっていないようで、この日はたまたま営業日だったので、お土産に食パンや菓子パンを購入した。「これを景色のいいところで食べるのもいいな」

 またそこに居合わせた女性は大町市でカフェを営んでおり、聞けば塩の道の通りというのだから驚いた。こういう行き当たりばったりの出会いも面白い。人と出会い、会話からもより旅をよくするという思わぬ幸運だった。