春の花々は足元から<前編もチェック>

■カラマツの雌花が見つけられたら、かなりレア

カラマツの雌花。なかなかレアです

 紅葉で馴染み深いカラマツも、5月頃に花を咲かせます。カラマツの松ぼっくりを見たことがある方は多いと思いますが、花を見たことがある方は少ないのではないでしょうか。

 うっすらとしたピンクで縁取られたパイナップルのような姿は、とても小さく、見つけづらいのですが、そのぶん見つけた時の喜びはひとしおです。

 柔らかそうな新芽が生え始めたカラマツを見つけたら、根気強く探してみましょう。

こちらは雄花
アセビ

 小さく、可憐なスズランのような花の形が特徴的なアセビも、春の中低山で見頃を迎えます。

 関東近郊では、伊豆の天城山が有名。万二郎岳と万三郎岳を繋ぐ稜線がアセビのトンネルになります。桜、シャクナゲも楽しめる人気ルートです。

■春の花々は足元から徐々に上へ

淡い新緑の森

 樹上に咲く花々を紹介してきましたが、春の山で花を見つけるコツは、上ではなく、足元から観察し始めることです。季節が進むにつれて、花が咲く位置は足元から徐々に樹上へと上がっていきます。

 先を急ぎ過ぎず、森の中で立ち止まってゆっくりと周りを観察してみましょう。

春の花々は足元から<前編もチェック>

新緑が日増しに標高を上げていく季節です